先日、奥多摩へロケに出かけてきた。当然ながら次号 (vol.68) の企画のためなのだが、まだそれを明かす訳にはいかない。そういえば、今月の初めの頃には焚き火がどうのこうのとつぶやいていた… と気がついたあなたはもうつぶやきジャンキーですな。お気をつけあそばせっ!! 流行りのキャンプ企画と思ったあなたは残念ながら、ブーっである。ともかく、次号を待たれよ。
この日は兄弟誌の『昭和50年男』の最終チェック日で、始発で会社に出てひたすら集中して原稿を眺めた。10時過ぎに最終の仕上げをしてくれるデザインチームに手渡し、バタバタと会社を出た。東京駅で中央線に乗り換えるから、お弁当を買おうと駅弁屋に立ち寄った。いつも人でごった返していたのに、コロナの影響はこんなところでも強く感じられた。昼前だってのにスカスカで、客は以前の1/5程度でなかろうか。おかげさまでと言ったら申し訳ないが、いつもはじっくり選ぶのはかったるいくらいの混みようなのだが、すべての弁当に目を通せた。で、選んだのがこのパッケージだ。
“そば屋の” とタイトルされていなかったら、手を出さなかっただろう。そして、その文字と包装もなんとなく素朴で好感が持てた。電車で食べやすいしとレジに運んで750円也。中央線から青梅線に乗り換えると乗客がぐっと減り、やっとありつけたのは正午を過ぎていた。「おっ、かわいい」と思わず声に出ちまったおっさんだ。なんだか最近こうした独り言が増えているな、気をつけようっと。
パッケージの雰囲気をそのまま引っ張っているようなトータルの素朴感がいい。小さいのが5つってのもいい。たくあんも毒々しい黄色でないのがいい。ではいただきます。「うまっ」とまたも思わず声に出ちまったおっさんだ。いやいや、これは仕方ないでしょ、うまいもん。小さいながらもプリッとして存在感のあるエビ天が入っている。ご飯もしっかりと仕上げられていて、原材料名を見ると子持ち木耳とある。ウンウン、この食感もまたいい。丁寧で素朴で、しっかりとうまい。これは酒のつまみににもなる仕上がりで、思いがけずの大満足だった。
製造は丸政という立ち食いそばも展開している会社で、山梨が本拠地のようだ。が、東京ってのは便利なもので全国各地のうまいものが食えてしまうのだ。おひとついかが?