さあ、今日は『昭和50年男』の11回目の勝負が始まる。つい先日に『昭和45年女・1970年女』の発売、売り切れ続出、そして重版出来と騒いだが、今回の『昭和50年男』も騒ぎになりそうな予感だ。何てったって表紙がいい。今回は現場からの強い要請で、特色印刷という贅沢な仕様でお届けする。印刷代が高いんだぞー、どーだーって気分の朝なのさ。
今号より、編集長が立った。これまでも彼がメインになって作ってきたが、10冊の節目を経て就任したのは、昭和49年生まれの金丸という男だ。見た目は柔らかいが芯が強く、オールドロックが大好きで僕とも話が合い、早く呑みに行きたいと思わせてくれる男だ。これまでもほとんどの作業を任せてきたが、この11号からは僕の作業としては原稿の最終確認と、台割りと呼ばれる設計図と表紙や扉へのちょっとしたアドバイス程度で、黒子に徹したいと考えている。
自信を持って言わせていただく。金丸編集長の1発目でありながら、これは『昭和50年男』の最高傑作だ。音楽がテーマだから、俺たち世代にとってはこれまで以上に10年の差異が大きくのしかかり、ピンとこない記事が多いかもしれない。だってね、1997年だもの。32歳だもの。その歳で邦楽の最先端を聴き漁っていたとすれば、あなたは業界人でしよう(笑)。音楽とは深く付き合っている方だと自負する僕でさえ、初めて耳にするミュージシャンや作品が多い。
それにしても、兄弟姉妹がいる破壊力とはこういうことを言うのだ。『昭和40年男』では去年の11月に日本のロック元年とは1978年だと定義づけ、神をも恐れず宣言した。その舌の根も乾かぬうちに、今度は兄弟誌で1997年が邦楽の革命年だと断言しているのだ。日本の音楽シーンが様変わりしたことを証明する本の作りになっているのは、やはり僕は胸を張るしかない。
買わなくてもいい。でもこのつぶやき読者の皆さんには、この熱い一冊を手にしてほしいのだ。僕がこんなにも自信を持っていることを感じていただけるだけでいい。でもね、職場の後輩にプレゼントするとうざったがっている上司への態度が変わるかもよ。職場のコミュニケーションをきっと良好にしてくれる一冊を、ぜひっ!!