ライブとテクノロジーがもたらした音楽の大変革とは? 大阪万博〜コロナ後までじっくり考察。

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1995年には Windows95 が登場! 音楽は解放されたのか?

 
いよいよ、誰もがコンピュータを持つ時代が到来です。

瞬く間に、仕事の必需品となり、私、Web担当Mもパソコンが手放せなくなっていました。
 


 
1995
年 (平成7年) 8月に、に英語版Windows95、同年11月に日本語版が発売されたことを契機として、パソコンが一気に普及し、これに伴ってインターネット利用者の数も加速度的に増加しました。インターネットの普及は、コンテンツや情報の交通体系をマスから個人に移行させました。 交通コストが極限にまで低下したことで、我々は新しい自由を手にしたと感じた時代だったのです。

インターネットの登場によって、それを活用するアーティストは自分が創造した音楽を、経済的な負担はほとんどなしで発信することができるようになり、レコードやレーベル、その他の社会的制約から音楽を解放することができるようになったのです。
 


 
この頃、自分はMac派で、iTunesを使ってCDをMP3に変換したり、音楽検索をしていました。

そして「もはやCDいらず、ラジカセいらずだぜ〜」と叫んでいました。

その後、2001年にiPodが発表され、「こんなに小さいボディに1000曲だぜ〜」と今度は叫んでいたのです。
 


 
世界では、iTunes 以前にナップスターという音楽ソフトの無料交換ソフトが大ブームだったことをご存知ですか? このナップスターの存在も忘れられない出来事でした。

ナップスターとは、一般のユーザーがパソコンに保有する音楽ソフトをインターネット上で無料で交換できるとしたソフトであり、同名のベンチャー企業 (米国・カリフォルニア州) によって開発・提供されていました。 1999年 (平成11年) 5月に創業したのですが、2000年 (平成12年) 6月に全米レコード協会 (RIAA) よりサービスの差し止めを求められ提訴され、2001年 (平成13年) 2月に米国の連邦高裁が著作権侵害と判断、結果として事業清算に追い込まれたのです。

最盛時のユーザー数は7,000万人にものぼったと言われていますが、ある意味で20世紀末に咲いた最後の徒花であったと言えるでしょう。

しかし、 このナップスターの最大の功績は、ファイル交換という新しいメディア/テクノロジーを発明したことだけにあるのではなく、ユーザーが検索し、手に入れたその膨大なコンテンツを供給することで、音楽に対する様々な需用を掘り起こし、我々の音楽の検索能力と受容能力を向上させたことにあると私は考察しています。

もう少し噛み砕いて言うと、ラジオやテレビ番組には物理的な尺があるがゆえ、流されていた音楽は、音楽産業がこれを売りたいと考えたものに限るしか手がなかったのです。しかし、ナップスターの登場で、メディアでは流しきれない本来の量である、過去から現在に至るまでのあらゆるジャンルの膨大な音楽コンテンツを検索することができるようになり、我々の眼前に突如アーカイブとして現れたのです。今までは真の意味で自由に音楽を手にする手段が与えられていなかったと、我々ははたと気づかされたのです。
 
 
(次ページへ続く → 2007年マドンナの移籍が、圧倒的な変化をもたらした [4/5] )

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