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■これがッ “幻のゲーム”『BS探偵倶楽部 ~雪に消えた過去~』だ!
Web担当A (以下 “A”): ついここまでファミ探シリーズ全体の話が続いちゃいましたが、今回は一応サテラビューがらみということで…。いよいよ “幻のゲーム” となった『BS探偵倶楽部』の詳細に進みましょうか。
山: そうですね… 細かいところは僕もけっこう忘れてしまってるんですが。『BS探偵倶楽部』は完全新作のシナリオで、1回1時間、全3回の番組 (サウンドリンクゲーム) として配信されました。前編・中編・後編という章構成になっていたので、前後編で発売されたディスクシステム用ファミ探を思わせてニヤリ、って感じでしたね。
山: 他のシリーズ作とは違う、サテラビューならではの要素というのもあったんでしょうか?
山: ゲーム中のBGMが放送によって流れたのに加え、序盤は画面上に表示される登場人物のセリフを音声として聞くことができました。スーファミのゲームでフルボイスを聞けるというのは新鮮な驚きでしたし、ディスクシステム版の前作では音声は一切なかったですから、シリーズのファンとして「おぉっ」という感激はありましたね。
A: PCエンジンのCD-ROM2とかで遊んでた人には当たり前でも、ディスクシステムからの進化と考えると、感動しそうですね(笑)。序盤のみ音声付きっていうのは、放送に画面を合わせてるからってことですよね? 紙芝居のように一方的にストーリー展開するところだけ音声が流れると。
山: そうです。プレイヤーそれぞれがコマンド選択する場面では、展開や表示されるセリフも変わってきますからね。サウンドリンクでプレイする終盤は、また強制的に全プレイヤーが同じ画面、同じ展開になっていたんじゃないかと思います。あとは、サテラビューの機能ならではってことではないんですけど… やっぱり、1、2作目のヒロインで主人公の助手だった「橘あゆみ」が主役になった、というのがファンにとっては端的にうれしいポイントでしたね。
A: ああ、チラシでも中心に大きく描かれているセーラー服の女子ですね。
山: ファミ探ファンの多くはあゆみファンにもなってたと思うので(笑)、今度はあゆみが主人公で、動かせるんだ!というだけでもかなり興奮したんじゃないかと思います。アニメ『YAWARA!』の主人公、猪熊 柔役で人気のあった声優の皆口裕子さんが声をあてていて、「そうか、あゆみはこういう声だったのか~」なんて感動したり(笑)。ちなみに今度のSwitch版でも、あゆみの声は同じく皆口さんが起用されていので、“やるな~任天堂!” と、ファンはすごく喜んでますね。
A: なるほど、シリーズとしてだけでなく、キャラ人気もなかなかのものがあったんですね。
山: 声が付いたのもよかったですけど、グラフィックも進化してましたしね。1、2作目はいくら演出がよかったと言っても、やっぱりファミコンらしい画面でした。それが『BS探偵倶楽部』では初のスーファミ用ということでグラフィックも向上して、あゆみも美少女感が増してましたよね。
(次ページへ続く → 単なる幻では終わらなかった… サテラビューという実験場の意義 [4/4] )