日本中がレジャーを共有し始めた時代の名盤
アルバム『SURF&SNOW』がきっかけで生まれた苗場のリゾートコンサートは、今年で41回目を迎える。「武道館を満員にできるアーティストでも、苗場に千人以上集めるのは大変です。リゾートコンサートはなかなか皆さん継続できない。その意味でユーミンの苗場公演は極めてレアな成功例でしょう。リピーターも多いですし、集まったお客さんたちが、今年も一年がんばろう!と確認し合う場所に育っているんです。ここに来れば学生時代に戻れる、ユーミンにとっても、続けるほどに大事な思い出の場所になっているんです。そんなイベントに第1回から関われたことはとてもうれしいですね」
日本中がリッチなレジャーを共有し始めた時代。『SURF&SNOW』はその先鞭をつけた存在であり、長い年月を経ても未だ色褪せず、昭和世代を甘酸っぱい青春時代に引き戻してくれる、そんな名盤なのだ。
コロナ禍でもユーミンは走り続ける。次回の「SURF&SNOW in Naeba」は、4/10(土) に開催! しかも、今回は会場には行くことができなかったファンに向けて20:00からライブ生配信も開催される。
PROFILE:荒木伸泰/あらきのぶやす
昭和33年、福岡県生まれ。大学1年の時に明治大学プロデュース研究会を設立。学園祭でのコンサートをはじめ数々のコンサートを主催。大学4年の在学中にキャピタルヴィレッジを設立、代表取締役として現在はコンサート企画制作、アーティストマネジメント、レーベル制作など音楽全般を手がけている
最後に筆者が体感した、苗場名場面を
筆者が初めて観た苗場公演は、1986年のVol.6。当時の会場であるワールドカップロッジはかなり狭い場所であったが、通常の公演ではあり得ないほどユーミンが近かった。最も印象深い公演といえば、同じ会場で行われた88年のVol.8。「SATURDAY NIGHT ZOMBIES」の途中で、ユーミンとコーラスが仮面を着けて歌い出し、曲が終わるといつの間に移動したのか、突然後方からゴンドラに乗ってユーミンが登場し「SWEET DREAMS」を歌う。こんな狭い場所で!と仰天したのも束の間、レーザー光線が飛び交い、最後は花火まで! 狭い室内で最大限の大胆な演出を試みた、スタッフの心意気に感動したものだった。急逝したツアーギタリストの中川雅也を追悼するナンバーが多数歌われた、2017年のVol.37も忘れられない。
取材・文: 馬飼野元宏
昭和40年、東京生まれ。本誌の「俺たちの歌謡曲」特集にもご登場いただいた船山基紀さんの自伝『ヒット曲の料理人 編曲家・船山基紀の時代』(リットーミュージック) を構成
※この記事は、
『昭和40年男』2018年2月号/vol.47 初出記事、
『昭和40年男増刊 洋楽&シティポップ大全』2019年2月号増刊 記事を増補改訂しました。
[YUMING SURF&SNOW in Naeba 2021 vol.41]
●ライブ生配信スケジュール:
2021年 4月10日(土)
20:00~ 配信開始
20:30~ 直前スペシャル映像配信
21:00~ 開演
●アーカイブ配信:
ライブ終了後 準備完了次第 ~ 2021年 4月11日(日) 23:59:59
●チケット販売: 2021年 4月11日(日) 21:00 まで
●配信チケット料金: 4,000円 (税込)
●チケット購入サイト: チケットぴあ / eプラス / U-NEXT
●詳細は オフィシャルHP (https://surfandsnownaeba.com) をチェック
●お問い合わせ: キャピタルヴィレッジ
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