『昭和40年男』読者の集いの元祖「浅草秘密基地」の舞台となっているショットバー「FIGARO」が、長いことのれん(!?) をしまっていた。珍しいことに去年の暮れにマスターが体調を崩してしまい、年が明けたら緊急事態宣言が出てしまった。てな訳で、令和3年の「FIGARO」は、ず〜っと開かないままだった。が、やっとこさ昨日オープンに踏み切り、久しぶりの営業を前にマスターから「長すぎる休業で営業感覚が戻らず、緊張感と不安があります」な〜んてメッセージが入った。68歳にしちゃ、かわいいコメントじゃないか。まあ、そりゃあそうだな。店が趣味かのように定休日の日祭日もちょくちょく開けてしまう男だもの。無事営業を終えると、再開祝いに来てくれたお客さんと過ごせて「自分の仕事の動きは鈍かったですが、みんなの笑顔をみて不安が吹っ飛びました」とのことだ。よかったよかった。
コロナ騒動によって「浅草秘密基地」は去年の3月16日に集って以降、冬眠状態が続いている。「FIGARO」は開いたものの、再開に踏み込めないのが悔しい。というのも、マスクして集うのは抵抗がある。「集まれー」と言える状況でないのも悔しいが納得しているし、なにより全国各地の秘密基地において大切なテーマである、ガハハを抑え込まなければならない。それじゃあ、秘密基地でない。毎年恒例の「こどもの日スペシャル」も今の所まだ白紙状態である。そうそう、去年は「福岡博多秘密基地」が開催10回目となるはずだった。大阪も久しぶりに動き出す予定だったし、浅草は4月に10周年を迎えるはずだった。令和2年は秘密基地にとって大きな1年になるはずだったのだ(泣)。
で、10周年ができないうちに11歳の誕生日が迫ってきた。2010年の4月5日(去年6日と間違ってつぶやいたことがあった・恥) が第1回開催日である。おっ、月曜日で本来であれば秘密基地デイじゃないか。これはマスターの再開店祝いと、自分だけの11周年祝いとして行くっきゃない。てな訳で、久しぶりに月曜日が楽しみな僕で、マスターと2人で祝うことにしようっと。
実は「FIGARO」にとっても令和2年は特別な年だった。10月に30周年を迎えたのだ。いやー、すごいぜパチパチ。近年厳しさを増すばかりの飲食業界で、この年月は驚異的である。しかもバーというスタイルだからなおさらだ。おしゃれな内装や、100を超す種類豊富なカクテルなどなど武器はもちろんあるが、「FIGARO」の魅力はなんといってもマスターの人柄である。立地的にはお世辞にもいいとは言えないながら、キチンと営業を継続してきた大尊敬するアニキである。開店直後から通うようになって、これほど長いこと顔を合わせていないのは初めてで、月曜日はちょっぴり緊張の面持ちで扉を開けたりして。静かにじっくりと語り合うつもりだ。