出張で甲府に出かけてきた。甲府といえば武田信玄公であり、なんといっても上杉謙信公とのライバル物語である。今年は生誕500年だそうで、県はもちろん27市町村や各協会・団体をあげて盛り上げていくそうだ。駅には無料で入れるパネル展示コーナーがあり、街のあちこちにポスターやのぼりが設置されていて努力が見られる。コロナの影響がムカつくところだが、11月3日が生誕日らしく、きっと収束しているさっ。
軍旗に記された風林火山は、男の子ならきっと一度はつぶやいた言葉でないか。疾きこと風のごとく、静かなること森のごとく、侵略すること火のごとく、動かざること山のごとし。元々は孫子の兵法にある言葉で、言うまでもなくこの本は日本に多大なる影響を与えている。多くの戦国武将や、後には吉田松陰も読み込みを重ね自身を練り上げた教科書だ。ちょいとそれるが、松陰の信念と情熱が幕末維新の起爆剤となったことに僕は常々畏怖の念をいだいているから、孫子をしっかり読み込みたい。と、思い続けて早30年以上の時が過ぎていて、やれやれである。「しっかりせいよ、俺」と、今回甲府で改めて知ることとなってしまった(泣)。
山梨は現在、コロナ封印がうまくいっている県だ。数日前には、知事さんの笑顔の会見も見られた。そんな報道から実力の背景やいかにと、これも楽しみにしていた。あえてやれた居酒屋に入ってみたが、飛沫対策はものすごい徹底ぶりだった。ラーメン屋でも物々しいほどにアクリル板が設置されていて、たとえば2人がけのテーブルでも隣とはもちろん、向かい合いも遮断されている。ホテルの朝のビュッフェではビニール手袋が手渡されて、料理を皿に取る際はマスクとともに必ず着用してくれとのことだ。しかもそのトングも1回こっきりで使用済みボックスへと入れるという徹底ぶりだった。うーむ、やるな山梨県。これってまさに、風林火山スピリットの賜物ではあるまいかなんて感心させられてしまった。
今回、いろんな場面で民度の高さを感じさせてくれ、どっぷり観光したいと思った。同じく民度の高さの名高い長野とセットで、8時ちょうどのあずさ2号 (今は5号だが) で甲府に入り信玄公巡りを楽しみ、松本〜長野とめぐる旅がしたい。早くGo to の再開にならないかなあ。な〜んてコロナ騒ぎの中でつぶやくオイラは、やはり不謹慎だぜ!!