幕末もいよいよ押し詰まり大政奉還を迎えようとしていた頃、民衆の間で巻き起こったフィーバーダンシンが、ええじゃないかだ。諸説色々あり、地域によって主張がそれぞれ異なるのも実におもしろい。余談だが、大きな図書館には幕末から明治の記録が多く残っているから、このええじゃないかをテーマに東海道を中心に各県をめぐるのはおもしろいだろうなあ。まっ、仕事人生が終了したのちのお楽しみだろうが。
先日、ある店の店頭にこのポスターを見つけて思わず「ええじゃないか〜」と笑ってしまった。極めて無責任であるが、色々と考えさせられてしまった。コロナヒステリーの方が見たらさぞお怒りのことだろうなんて思っていた矢先のこと、アエラが展開しているサイトで田原総一朗さんが新聞記事を引用しながら書いたコラムを読んだ。アメリカ、イギリス、イタリア、中国、そして日本でコロナにかかるのは自業自得かとのアンケートで日本はその率が断然高かった。これを受けて「どうも日本では、新型コロナに感染するのは本人に落ち度があり、さらに新型コロナをばらまく危険性がある、と加害者扱いしてしまうのではないか。」としていた。
コロナにかかった著名人が深く謝罪している姿は、本当に気の毒である。もちろん、ええじゃないかとホイホイ遊びに行ってだったら少しはお咎めがあっても仕方なしかもしれないが、だがその遊びに行った先の例えば飲食店は生活がかかっているのだ。小池都知事は飲食店に行くなと総攻撃しているが、店サイドは対策に対策を重ねて営業している。細心の注意の上に注意を払っているのに、感染してしまうことがあるということだ。僕の周囲でもちらほら感染話が持ち上がっていて、実際にかかってしまった知り合いはこれでもかという注意をしながら生活していた。本当に気の毒な話で、つまり前述した自業自得と断ずるのは、あまりにもさみしすぎる。昨今のヒステリックな声ばかりが主導権を持ち総攻撃する社会に、うんざりとさせられる場面ばかりだ。
つい先日の森 喜朗さんをボコボコにしたのは見苦しかった。続いて就任した橋本聖子さんに対しては、大昔の酒の席でのことを持ち出してボコボコにする。批判を盛り上げることばかりを目指している報道やネット社会を、気持ち悪く思っている人間も相当数いる。コロナ然り。劇薬ばかりふっているふりをして、実は自分のところが批判されないセーフティゾーンの中でばかり大声をあげている。あー、やれやれうんざりだ。
コロナにかかった方々はどうぞお大事になさってください。森さん、決して健康体でない身体に鞭打って、長いこと本当にお疲れ様でした。橋本さん、火中の栗をよくぞ拾ってくれました。応援してますのでどうぞがんばってください。ヒステリックな社会がヒステリックを増強させている社会をどうにかせにゃあならぬ。ええじゃないかっ!!