昨日つぶやいた川内康範さんに続いてもう1人、先週末の藤沢市のイベントであらためてその重要性を再確認したのが横山光輝さんだ。川内さんがテレビ映画初となる『月光仮面』なら、横山さんは後に続く大型ロボットのパイオニア、『鉄人28号』の生みの親だ。
『月光仮面』よりは馴染み深いだろうか。昭和31年に連載が始まり、ラジオドラマ、テレビ映画、そしてアニメの放送が昭和38年開始とのことだ。この再放送に多くの同世代諸氏がふれたのではなかろうか。『昭和40年男』でもスーパーロボット特集の時に取り上げている。鉄人の誕生は劣勢を余儀なくされた太平洋戦争のさなか、日本の優秀な科学者が集められ開発された戦闘用人型兵器の最終形態だ。横山さんはその名称をB29爆撃機から着想したそうだ。と、戦争の色が濃い。昭和9年の生まれというから、昭和7年生まれだった僕の親父と同じような戦争観を持っていたかも知れない。ちなみにうちの親父はお父さんが行ってたらアメリカに勝っていたと言い放つ危険思想(!?)の持ち主で、僕にもしっかりと受け継がれている(笑)。
横山さんは俺たち世代に馴染み深い作品を次々に生み出した。『魔法使いサリー』・『コメットさん』・『バビル2世』・『仮面の忍者 赤影』などなどで、赤影はカラーテレビの販促を狙ったなんて説もある。そして僕の心に強く残っているのが、ビジュアルの『ジャイアントロボ』だ。パイルダーオンでその一部となって戦う『マジンガーZ』や、同じく乗り込みながら変形する『ゲッターロボ』以前のテレビ映画で、鉄人と同様操縦型だった。同世代諸氏は再放送で楽しんだだろう。今より涙が我慢できた頃ながら、最終回で意志を持ってしまい命令に従わず地球を守る姿は何度観てもジーンときたものだ。
一昨日のイベントでは、戦争とヒーローが密接な関係性を持っていることを多く盛り込んだ。作者の戦争経験があるなしでは作品に大きな差異が生じることはあたり前田のクラッカーである。永井 豪さんの生まれが終戦年で、マジンガーにはやっと戦争の影響がないデザインとストーリーが施されていることを力説したのだった。ふう、濃〜いイベントだったな!!