表紙で振り返る令和2年 〜その六。ブラウン管ロック!!

「内臓くんたち、がんばれ〜」とのエールを送りつつ、今日もガンガン呑む所存だ。いいなあ、やっぱりお正月は。でもね、こんだけ長く休むと仕事が少しずつ頭の中で這い出し始める。ダメダメと酒が流してくれるような気分だ。いやあ、四六時中仕事のことが支配している脳なのだから、大晦日とお正月くらいしっかりと外してリフレッシュさせないとイカン。だから呑むのさ。

 

さて、現時点では最新号になる国内ロック特集は原田真二さんが表紙を飾ってくれた。僕らのイメージとは異なる、ロックな原田さんでもちろん当時の写真だ。あの衝撃のデビュー三部作や名曲「タイムトラベル」こそが原田さんなんだと、昭和40年男の多くがそう思うだろうが、その後とことんロックで勝負しているのにもご注目いただきたい。ちなみに副編の竹部はずっとロックな原田さんを追っかけていて、今回はその愛あふれるままに執筆している。

 

この特集には大きな意味を持たせた。日本のロック元年が1978年なんて、音楽評論家が聞いたら僕をぶっ飛ばすかもしれない。そう、かなり大胆に勝負を仕掛けたと思っている。だがそこには昭和40年男とその周辺世代ならばわかる深〜い理由と背景があるのだ。

 

歌番組の歴史を大きく変えたと言っても過言でない『ザ・ベストテン』が始まった年でもある。音楽がビッグマーケットへと勢いをつけた年でもある。それまでどちらかと言えばマイノリティだったロックミュージックが、テレビというマスメディアを使ってメジャーに次々と進出してきたのがこの年なのだ。そしてビッグマーケットになるということは、豊かな才能が集まる。同時に潤沢な予算もつくから、才能発掘も激しくなっていき、80年代へのつなぎになったこの2年は日本のロックが最も大きく成長したのだ。

 

その象徴的なミュージシャンの一人が原田さんだ。本人は金を持った当時の作り手に反発を持った。そりゃあそうだ。根っからのロック少年である彼が、アイドルに仕上げられてしまったのだから。だから表紙では、彼の反骨心にあふれるロックな姿で作り、当時のシーンの陰にある歪さを感じていただきたかったということだ。うんうん、深い。『昭和40年男』って本当にいいですね。まだ在庫があるから、ぜひっ(笑)。

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