おはこんばんちはです。昭和40年男向け「S40ニュース!」をお送りします。
東京芸術大学大学院卒の経歴を持ち、クラシックの技法を用いた作曲で YMO時代から “教授” と呼ばれてきた坂本龍一。YMOの「東風 (Tong Poo)」をはじめ、「戦場のメリークリスマス」「ラストエンペラー」「シェルタリング・スカイ」「エナジーフロー」など教授の代表的な作品を網羅し、クラシックスタイルでの演奏を収録したCD『坂本龍一4 ~ ヴァイオリン&ピアノ・ワークス』がリリースされています。
NHK交響楽団のコンサートマスターで、NHK Eテレ「クラシック音楽館」のMCも務めるヴァイオリニスト・篠崎史紀と、ニューヨーク在住で “驚くべき才能” と評価されているピアニスト・岡城千歳の演奏による作品で、NYの岡城の自主レーベル「Chateau (シャトー)」から発表。日本では国内盤が東京エムプラスよりリリースされ、タワーレコードやHMVを中心に発売中です。
今回で4作目となるこのシリーズには、『ピアノ・ワークス1』『同3』で坂本龍一本人からもライナーノートに推薦コメントが。2人のクラシック演奏家が奏でる坂本作品は、優雅に新たな顔を見せつつ、まさに “癒し” を与えてくれるはず。ステイホームな年末年始、その世界にじっくりひたってみては?
▼『坂本龍一4 ~ ヴァイオリン&ピアノ・ワークス』より「東風 (Tong Poo)」
▼『坂本龍一4 ~ ヴァイオリン&ピアノ・ワークス』より「1919」
▼『坂本 龍一ピアノワークス3』より「ブリッジ」…教授コメント付き
(昭和40/50年男 “Web担当A”) ※文中敬称略
[以下、Chateau Music LLC ニュースリリース より]
おこもりを優雅に! クラシックで聴く
「坂本龍一4 ~ ヴァイオリン&ピアノ・ワークス」発売
N響コンマス 篠崎史紀 & 岡城千歳今回で第4弾となる「坂本龍一」作品シリーズは、岡城が坂本作品をクラシックの観点から分析・再構築し、新しい雰囲気とクラシック様式で演奏しているシリーズ。シリーズ1作目と3作目には坂本龍一からの推薦のコメントも寄せられている。NHKスペシャル「変革の世紀」で坂本龍一と共演し、坂本作曲のオペラ「ライフ」のコンサートマスターも務めた篠崎が所有するオリジナルスコアを使用しているほか、編曲家でもある岡城が編曲を担当。4作目には詳細な分析のライナーノートも。
作品名 : 坂本龍一4 ~ ヴァイオリン&ピアノ・ワークス
アーティスト: 岡城千歳/Chitose Okashiro
レーベル : Chateau
国内盤販売元: 東京エムプラス
品番 : C20002
形態 : CD
発売日 : 2020年11月21日
価格 : オープン価格
収録曲
01. Tong Poo (東風)
02. 1919
03. レイン (『ラストエンペラー』より)
04. Tango
05. 変革の世紀
06. 『シェルタリング・スカイ』テーマ
07. タコネス・レハノス (『ハイヒール』より)
08. 『ラストエンペラー』テーマ
09. 戦場のメリークリスマス
10. エナジーフロー
11. ピアノ組曲
12. オッペンハイマーのアリア (オペラ『ライフ』より)
岡城千歳 (ピアノ) / 篠崎史紀 (ヴァイオリン:1-5,12)
日本語解説&日本語曲目表記オビ付き
解説: 岡城千歳、牧村憲一、小沼純一
岡城千歳 オフィシャルサイト
https://www.chateaumusicllc.com東京エムプラス シャトー特集ページ
https://www.tokyo-m-plus.co.jp/pages/chateauタワーレコード 特集ページ
https://tower.jp/article/feature_item/2020/10/15/1111HMV 特集ページ
https://www.hmv.co.jp/news/article/2010191004/
■坂本龍一による過去のピアノ・ワークス作品への推薦コメント
「岡城千歳という優れたピアニストが、ぼくの曲を弾いたCDを作るという。習作時代の作品から最近のものまで網羅しているこんなアンソロジーはぼく自身も作ったことがなく、もちろん初めての試みだ。そして岡城はぼくより数段ピアノがうまいんだから、これ以上いいことはない。」(坂本龍一、ライナーノートより『ピアノ・ワークス1』)
「自分の音楽が違う衣装を着て、別な表情でぼくの前に現れたので、とても新鮮でした。」(坂本龍一、ライナーノートより『ピアノ・ワークス3』)
■関係者による推薦コメント
「坂本龍一作品のカバー曲は数々ありますが、その多くが模倣以上のものではありませんでした。しかし数は少なくとも、素晴らしい作品が生まれています。一つは大貫妙子の作詞、歌唱を伴った『UTAU』、藤倉大による『Ballet Mecanique』のオーケストレーション、そして本作 RYUICHI SAKAMOTO シリーズ、岡城千歳による編曲演奏です。坂本龍一という稀有な作曲家への、作品を通しての協働であり、と、同時に篠崎史紀と岡城千歳からの挑戦でもあるのです。RYUICHI SAKAMOTO 4 は、待っていた作品集でした。」(音楽プロデューサー 牧村憲一)
「坂本龍一作品の骨格がこんなふうに明示され、書かれた音にある歴史や背景、斬新さがみやすくなることが、ただ音楽を聞くという以上の、音楽のふかみ、音楽作品というものの持っているふかみを感じさせてくれる。」(音楽・文芸評論家 小沼純一)
■岡城千歳コメント
「『坂本龍一4 ~ ヴァイオリン&ピアノ・ワークス』は『坂本3』の姉妹編のライブ録音ですが、これは本当に不思議で素晴らしい出来事がきっかけでした。もともとコンサートでは録音の予定はなかったのです。長野県民文化会館ホクトホールの当時のご担当でおられたかたが、私の当日のリハーサルをお聴きになられてすぐさまエンジニアに駆け寄ってくださり、『これからマイク吊れる?』と聞いてくださった、この一言がなかったら、『坂本3』も『坂本4』も生まれることはありませんでした。『あの日、表まわりの設営をしていたら、舞台まわりにいたスタッフが、すっ飛んできて、ブリッジのリハーサルをされていた岡城さまの演奏が凄すぎると。全身鳥肌がたって、この演奏は絶対に残さなきゃ、と思いました。上からマイクが下がってきて、これで残せると安堵して。とにかく、全てが特別の夜でした。昨日のことのように覚えております。あの演奏会がCDとして、みなさまに届くこと感無量です。』当時のご担当のかたがこう語ってくださいました。私も同じく感無量の思いです。様々な理由からリリースが遅れに遅れ、お蔵入りとなっていたこの音源を眠らせてはいけない、との声を大変ありがたいことに多数いただき、実現した「坂本4」。あの夜のコンサートは音楽の一番大切な部分がすべて凝縮されていたような、音楽と人とのかかわりのつながりとか思い、そんなふうに思うのです。それは独りで理想を突き詰めるスタジオ録音では絶対に得られない演奏でもあって、その時の人とのつながりを音が象徴しているためでもあるとも思うのです。篠崎さんとのあの演奏は、スタジオ録音では絶対に不可能な熱があって、あのコンサートのあの瞬間で、篠崎さんがこう弾いたから私もこう答えて弾いた、そしてそれを聞いてくださった皆様が受け止めてくださって、それにまた答えて弾いた、そういう特別なものを含んでいる音でありました。いろいろあって迷ってきて悟りにはまだまだ (多分永遠に) 程遠いけど、この『闘いモード』こそが自分の人生だし、悟れないからこその私の音楽だから。大変遅くなってしまってごめんなさい。そして本当にありがとう。『1+1=2 ではなく、1+1=∞ でした。岡城さん+篠崎さん=∞、岡城さん+教授=∞ 感動しました!』(公演時のアンケートより)」
「ニューヨークでのコロナの状況は、4月には1日800人もの死者を出すほど悲惨でしたが、今でもアメリカ全体の状況は悪化する一方で、死者はすでに25万人を超えました。コンサートも来シーズンまですべて中止、先が全く見えません。ミュージシャンにとって、そしてすべての人にとって大変な日々が続きます。この大変な状況下で生きるということ、そして音楽に携わるということの意味を問われている、そんな気がしています。3月に始まったニューヨークのロックダウン、それは、ひっきりなしの救急車のサイレンの音、そしてゴーストタウンの街全体からサイレン以外のすべての物音が消え、皆が死を意識して息をひそめながらそっと部屋に籠っていた時期。そんな中でも独り部屋でピアノを弾きながら体験した音があります。他人に語ることを前提としていない音。他人に伝えるとか他者に対して表現するとか、いや、自分のためでもない、 ただただ存在する音。そこには、他人に認められなくても、この世界の誰も聴いてなくても、自分がただただ惚れ込んでいる音を出したい、そんな本質的な音がありました。生きるという音、そんな音のために、自分のために、そしてそれを皆さまの心に深くお届けするために、このコロナ禍であえてCDを創っていきたい、そう強く思っています。コロナ禍だからこそ、最悪な状況のアメリカニューヨークから、強い思いを込めて、それが新譜『坂本龍一4』です」
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