昨日は締め切り作業を抜け出して、お世話になったあの人に贈るお歳暮選びに出かけてきた。バタバタしていてずいぶん遅くなっちまって、担当のお姉さんに「のしはお歳暮でいいですか」と言われ、「はい、だいぶ遅いですけど大丈夫ですか?」と返すと、笑顔で頷きながら「大丈夫です」と答えてくれた。「そんなそんな、胸キュンだよお姉さん」とは言うはずはないが、そんなやりとりでなんとなく気分はあたたくなり、師走の恒例となる銀座三越詣でを終えた。
ネットでちゃっちゃっとやればいいのに、夏と冬にわざわざ出かけるのを繰り返すのは若者から見たら終わっているおっさんなんだろうな。でもね、本当なら風呂敷に包んでお届けするのがあたり前田のクラッカーなのに、それを三越に託しているのだからせめて受け取る方の顔を思い浮かべながら選びたいじゃないか。現物を見ないのもなんだか誠意がない。うーむ、やはり終わってるおっさんかな(笑)。
上の写真は、5月発売の東京特集の最終ページでも使った。お袋に手を繋いでもらっているかわいいおぼっちゃまが僕だ。50余年が流れた今も、銀座のど真ん中の4丁目交差点で時を刻んでいて、まったく変わらず目を楽しませてくれる。一時期のように外国人であふれておらず歩きやすくてよい…な〜んて言ったらご商売で苦しんでいる方々には申し訳ないですな。それにしても、こんな銀座は近年見たことがないというほどガラガラだ。お中元の時には、人が戻っていることを祈るような気分で後にした。
東京特集記事にも書いたことで、うちの親父は「銀ブラしよう」がまるで口癖のようだった。自宅から1時間かからない距離だったし、金のかからないレジャーだった。本当にブラブラするだけで、当時からやっていた歩行者天国で幸せそうな人の往来を眺めるのがきっと好きだったのだろう。そんなことを聞き出す前に逝っちまったが、今の僕がそうなのだから間違いない。爆買いで殺伐としていた銀座から、かつての銀座を取り戻している今だからこそ楽しみたい。外国人に成り代わり、みんなで銀座を元気にしようじゃないか!!