モーターショーから戻り、
ひたすらチェックとヌケの原稿を書き上げる。
もう、ホントに最後の闘いだ。
翌日は出張が入っていて、編集部にいられるのは朝8時がリミットだ。
何度チェックしても不安は消えない。
「あと3日あればなぁ」
などと、この期におよんでも女々しいことを考えたりしている。
夜が更けていく。
もう何日泊まっただろうか?
何日風呂に入っていないだろうか(バッチイ)?
ここまでに至った時間が
エンドロールのように浮かんでくるのをかき消しながら、作業を進めていく。
最終のチェックを8時までに済ませて、制作担当者に託して出かける。
俺がチェックしたものを元に、訂正などを加えていき印刷所へ引き渡される。
その際に、また制作担当ならではの訂正の提案などを受けるため
この日いっぱい編集作業は終わらない。
ただ、この1日の延長は当初予定になかった。
また、さんざん迷惑をかけているクライアントとの仕事を進めるため
最後の編集作業に俺は加われない。
もう1日を戦うために、他の編集部員は眠りについた。
俺の作業場所だけピンスポットのように明かりがともっている。
ガランとしたオフィスにひとりきりだ。