【S40News!】スクーターとバイクが融合!?

ホンダの英国現地法人、ホンダモーターヨーロッパ・リミテッドは、新型バイク『INTEGRA』を欧州にて発表した。

この新モデル『INTEGRA』は“SCOOTINGMOTORCYCLE”を開発コンセプトとしたモデルで、いわゆるスクータータイプの快適性と、スポーツバイクの持つ走行性能を融合させようというものに見える。このタイプにはヤマハの『T-MAX』や、ジレラの『NEXUS 500ie』などがすでにあるが、それをよりバイクよりにしたもののようだ。開発に当たっては「優れた低燃費など高い環境性能を実現した力強く扱いやすい出力特性」、「卓越した操縦安定性を実現するハンドリング性能」、「所有感を満たす快適装備と個性的な先進デザイン」を目標に掲げられたという。

パワーユニットは、新設計の水冷直列2気筒700ccエンジン。『T-MAX』や『NEXUS 500ie』が500ccの排気量をもつことを考えると、さらに力強い出力を狙ったと考えられ、同社は低中速域で力強いトルク特性を発揮し、低燃費で優れた環境性能の両立を目指したとしている。また、軽量・コンパクト化を図った第二世代のデュアル・クラッチ・トランスミッションを採用しており、簡単な操作でより快適な走行を楽しめるという。これは、ホンダが開発した新方式の乾式オートマチックトランスミッションで、従来のVベルト式のような滑り感のないダイレクトな駆動を実現しつつ、素早くなめらかなシフト操作を両立した次世代トランスミッションである。スロットル操作が姿勢に重大な影響を及ぼす二輪車ならではの高度な制御が組み込まれたもので、筆者も試乗体験があるが、非常によく考えられた最新の駆動制御なのだ。もちろん、マニュアル操作も可能。

さて、車体フレームには、しなやかさと剛性感を高次元で融合させた丸型鋼管のダイヤモンド形式を採用する。サスペンションは、フロントにオーソドックスなテレスコピックタイプ、リヤにはプロリンクと呼ばれる片持ち式だ。前後輪には、スクータータイプとしてはかなり大径となる17インチアルミキャストホイールと専用に開発したラジアルタイヤを装備し、よりスポーティなハンドリングを狙っていることがわかる。

デザインテーマは、スポーツバイクの持つ機動性と、スクーターの快適性を融合だという。高いエアマネジメント性能に加え、自由度の高いライディングポジションからくる取り回しのよさと快適な走りを具現化したデザインとしている。

『INTEGRA』というと、昭和40年男ならM.J.フォックスの『かっこインテグラ』や『VT250Fインテグラ』、『VF400Rインテグラ』、あるいは『CB750Fインテグラ』などを思い出すかもしれない。このネーミングを持ってきたホンダの意図は現在のところは不明ながら、過去のモデル群との何らかのつながりがあるのかもしれない。ホンダの新たなバイクがどのように市場で評価されるのか、大いに興味がある。価格や発売時期は不明ながら、11月8日からイタリアのミラノ市で開催されるEICMA 2011(ミラノショー)に出品されるという。

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