極めて重大である、エッヘン。この度『昭和40年男』が写真の彼ら「フォレスタ」を、我々世代に向けてプロデュースしていくことになった。へっ、彼らを知らない? うんうん、無理もないよな。彼らは高齢者に絶大な支持を受けていて、BS日テレで毎週のレギュラー番組を持ち、コロナ以前の話だが全国各地をコンサートツアーでめぐり、年間10数万人以上を動員するスーパーグループなのだ。と、言っても知らないものは知らないだろうから、今回の企ての経緯とともに彼らについて説明させていただく。ともかく重大だからよーく聞いてちょうだい!!
ある日、仕事仲間から一枚のDVDを手渡された。彼からのミッションは本を作って欲しいとのことで、そのDVDには前述した番組が収録されていた。美しいハーモニーと清潔感、おしとやかで高貴にまで感じられた。が、不良な僕には理解不能で正直言って世界観が異なりすぎる。自分に興味がなければいい本が作れるはずがなく、そんな仕事では双方に何のメリットも生まれない。きっぱりと「無理です」と断ったのだが、彼は本気のようでライブを観てくれと食い下がってきた。仲間の言うことだから無下にはできず、せめてライブには付き合おうと出かけたが何の期待もしていなかった。が、結果としてライブ終了後には「やらせてくれっ」と逆に嘆願していた僕だ。これを機に、得意技である様々な絡みを作っていった。そのひとつに、懇意にしているレーベルのテイチクからのメジャーデビューというのがある。ウンウン、得意で好きなんだなあ、絡み構築が。
以来、いろんな仕事をご一緒させていただきながら、個人的にもすげーかわいい弟分として僕の中に入り込んできた。いや、僕が勝手にそう思っているだけで本人たちには迷惑かもしれないが、ともかく僕の愛はハンパでない。その愛を持ってして、全国1,000万人 (ちょっとウソ・笑) の『昭和40年男』ファンに押し付けちゃうのである。恐ろしい、絡ませ好きもここまでくると狂気を感じさせる。ふっふっふ、巳年はしつこいのさ。
声だけはそれっぽいなんちゃってオペラ風歌手でなく、どこまでの本物の彼らであり、それが束になって美しいコーラスを聴かせる。奏でられるのは、クラシックやオペラはもちろん、ムード歌謡やロックナンバー、童謡に唱歌までをこなし、ご高齢の方々をその世界に引きずり込んで離さない。彼らを象徴するエピソードに、コンサート会場の忘れ物に杖があるというのがある。2時間のコンサートでそれほどの元気がもらえるということなのだ。僕自身も行くと元気をもらえ、かなりの回数のコンサートを観てきたが未だに必ず泣く。これは我々世代諸氏にも分けてあげたい。が、そのまんまのコンテンツで打ち込むほど僕は甘くない。昭和40年男たちが喜ぶフォレスタの世界を作り、“俺たちの” 超絶グループとしてみんなで共有したいのだ。既存の世界を観たければ、それはそれでコンサート会場に足を運べばいい。だったら『昭和40年男』が絡む必要はま~ったくない。ひねくれているわけでないぞ。僕だけでなく俺たちの弟分だと身近に感じていただき、その彼らが国内どころか世界へと羽ばたいていく過程を俺たちのフィールドで作り上げたいのだ。世界征服を企てる俺はショッカーなのさっ!! てなわけで『昭和40年男』&フォレスタ共同プロデュースの第1弾カバーソングを待たれよ。現在鋭意制作中だ、ふっふっふ。