『昭和40年男』は巻頭特集に加えて、第二特集も凄い(わーっ、得意の自画自賛)。創刊号のタイトルの一部であり、vol.2から続けている連載特集の「夢、あふれていた俺たちの時代」は、毎号昭和のある一年を切り取ってお贈りしている。今回は昭和40年男の多くが18歳を迎えた年の昭和58年をフォーカスした。
高校3年になった年だ。それまでも意識したことはあっただろうが、いよいよ人生を決めるアンサーを強く求められた年だ。加えて、おしべとめしべが完全に理解できた僕らには異性への悩みも加わったりして、うーん、まさしく青春だよ。そんな揺れ動く心を癒してくれたり励ましてくれたりしたのが音楽だ。好みは十人十色ながら、誰しも好きな曲に心を委ねて生きていたし、これからも音楽なしの人生なんてありえないだろう。多感な18歳の頃にミュージックシーンが沸点を迎えていた我々世代にとっては、なおさらのことだ。
画像の記事のタイトルバックとなったジャケットたちを見れば、あの日の甘酸っぱさが思い起こされることだろう。そして、なんて不器用でいたいけな自分だったのだろうとかわいく思えてくる。大学に行かないことを決めて観た映画『フラッシュダンス』で、そのタイトルチューンが流れてくるシーンで大量の涙があふれた。人生の選択を強く後押ししてくれたことが、その涙のワケには多分に含まれている。ポリスの「見つめていたい」にびっくらこいて、解散を予感させられて悲しくなったことや、「マンイーター」の冒頭がどうしても “オレ困らない” に聞こえてしまってオレ困ったことなどなど、あげていったらキリがないほど思い出が詰まっている。うーむ、ハイティーンブギ!!
この記事にご登場いただいたのは、現在も続くテレビ神奈川の長寿番組『billboard Top40』でビデオジョッキーを務める中村真理さんだ。中村さん自身も長寿番組を支え続けてきて今も現役バリバリで、2012年には「同一司会者による最も長寿の音楽番組」としてギネスの世界記録に認定されている。ここに至るエピソードもちょっと泣けるネタだったりするぞ。そして彼女の洋楽に対する愛の深さになんとも気持ちよくなれるページだ。ぜひ、のんびり気分で読み込んでくれっ!!