「爪」は私たちの指先を守り、物をつかんだり、歩くためなどにも重要な役割を果たしています。しかし、男性の場合は爪を切る時以外はあまり意識することがない存在かもしれません。爪は健康のバロメータなどと言われていますが、実のところどうなの? 今一度爪と健康の関係について考えてみませんか?
突然ですが、あなたの爪はデコボコがなく、滑らかできれいですか? 爪に横じまができたり、深い溝ができているのは、過去の不健康な状態が爪に記録されているからだとも言われています。貧血などの血液の病気、糖尿病、亜鉛欠乏症などが原因で爪がでこぼこになってしまうこともあるそうなので、ぜひ爪の表面を触って一度チェックをしてみてください。特にデコボコがなくきれいな爪なら心配ありませんが、もし自分の爪が思った以上にデコボコしてる…と思ったら、それは知らず知らずのうちに体調をくずしているのかも。でこぼこ爪は見た目が悪いというだけの問題ではなく、体調不良を知らせる一つのサインかもしれないのです。
伸びた爪って生きてるの?
爪は皮膚や髪の毛と同じように「ケラチン」というたんぱく質で作られていて、健康な成人で1日約0.1mmほど伸びると言われています。伸びてきた爪というのは、古い細胞が硬くなった状態、死んだ細胞と言ったほうがわかりやすいでしょうか。根元に隠れている生きた細胞が新陳代謝によって死んだ細胞を押し上げていくので、表面に見えている爪は死んだ細胞ということのようです。死んでいるとはいえ、前述のように指先を守ったり、大切な役目を果たしているだけでなく、その状態によって、自分の健康状態を知ることができる貴重な「データ」でもあります。体調の良し悪しが記録されているのが爪ですから、ぜひそのデータを健康管理に活かしたいですよね。重大な病気が原因で爪に横じまができてしまっている場合は、もちろんお医者さんに行って早めに原因を知り、きちんと治さなければならないことは言うまでもありません。
ですが決して怖い病気ばかりとは限らず、もしあなたの爪のデコボコが縦じまだけなら、あまり心配することはないかもしれません。なぜなら、縦じまは単純に老化現象によって起きると考えられているからです。硬い爪ですが、その中には皮膚と同じように水分が含まれていますので、その水分が失われることによって、皮膚にできるしわと同じようにできてしまうのが爪の縦じわなのだそうです。私の場合は、最近特に縦じわが気になるのですが、これはやはり抗えない老化現象なのでしょうか(笑)。
ちなみに上図の「半月」という少し白っぽく見える部分が大きい方が健康な証拠…などと言う人もいますが、半月の大きさと健康状態はあまり関係がないそうです。甘皮の位置によって大きく見えるか隠れて見えるかの違いで、手を多く使う仕事などしている人は甘皮が下がって半月が大きく見える場合が多いので、半月がないから、小さいからといってあまり心配する必要はないようです。
きれいな爪は健康な身体から
ではどうしたら、老化現象である爪の縦じわを防ぐことができるのでしょう。次の項目のようなことが原因で老化が現れると言われていますが、どれもこれも心当たりがあるような…。
(1)ストレスがたまっている
(2)栄養のバランスが偏っている
(3)睡眠不足が続いている
(4)強い紫外線を頻繁に受けている
(5)過度の飲酒など生活習慣が乱れている
これらの項目を見ると、こんなことが続けば、爪の縦じわどころか体調そのものをくずしてしまうことは容易に想像できます。つまり、爪は体調を映す鏡のようなもの、結局のところ健康な生活を心がけましょうということにつながっているのです。縦じわも横じまも、爪の見た目は健康と深く関わっているということは確かなようです。身体の内側が健康なら、爪はいつもなめらかできれいなはず。自分の健康状態を把握するためにも、これからは爪を切る度にきちんと爪を観察しましょう!