会社に小包が届き、依頼者の欄を見ると船木さんからだ。心が小躍りするような気分で包みを開けると菓子折りと写真の手紙が出てきた。早速封を開けると美しい文字が踊る便箋が出てきて、読み込んだ。
現在、企業とのコラボ企画を2本ランさせている。『昭和40年男』は手に取った方ならおわかりのとおり、広告が少ない(泣)。たまに読者さんに「雑誌のわりに広告が少なくていいんだよ」なんて、褒め言葉のつもりでおっしゃってくださる方がいるが、これは決して褒め言葉でないのでご注意願います(笑)。少ないのではなく取れないのである。雑誌の広告離れは、新聞なんかと同様に昨今著しい。そこそこ評判がいい『昭和40年男』だからと言って、そこに割って入って取れるほど甘くなく、営業の奮闘むなしくなかなか成果が出にくい。そこで、優良なプロダクトやサービスに限ってだが、PR活動や販売でコラボして広告分を埋めようと、少ない脳みそで絞り出した。
ここのところ毎日奮闘しているインベーダー企画は、まさにそれだ。そしてもうひとつが、最新号で3回目の連載となっている、家系図作りで事業を展開している家樹さんとの企画で、僕自身の家系図作りを実践してみてそれをご紹介して、このサービスの『昭和40年男』版を作っていただき販売するというものだ。この家系図作りがいよいよ佳境に入っている。そんな折、この作業中に家樹さんのおかげで繋がった、はとこに当たる方からの贈り物だったのだ。
僕の爺さんは船木家からの養子縁組で北村に入り家を継いだ。その船木家の僕と同じ代にあたる方とこうしてコンタクトが取れたことは、奇跡に感じるし運命とも感じる。家樹さんのおかげではとこの住所がわかり、そこに僕はこの企画が掲載された『昭和40年男』と手紙を送り、そのお礼に菓子折りと手紙の返事を送り返してくださったということだ。僕は手紙に、この企画の最終話では北村家の墓参りに、新潟県の糸魚川を訪れたいとしたところ、その際はぜひ会おう。ご案内したいとあるじゃないか。そしてどうやら船木家と北村家は近しい間柄だったようで、その辺のことも話してくださるとのことだ。この歳になってこれまで知らなかったご先祖様のことが判明したり、はとことの出会いが近い将来にやってくるとはなんともうれしい。いやはや、人生ラララである。