友人からこの情報が届けられた (感謝)。このつぶやきではちょくちょく登場するバンド、その名のとおりザ・バンドの映画がこの秋に公開されるとのことだ。同世代諸氏にとっては、あまり馴染み深いバンドではないだろう。そりゃそうだ、衝撃のデビューは1968年で事実上のラストアルバムが1975年だもの、まだまだガキだよ。ベイ・シティ・ローラーズが『サタデーナイト』を全米No.1に押し上げた年に、シーンの交代のように活動に幕を閉じたのだった。
ミュージシャンが好むと言われている。あのエリック・クラプトンは本気でバンドに加入したがったそうだし、他にも彼らをリスペクトしているビッグネームは数知れずだ。それを象徴するのが、1976年に開催された解散コンサート(後に再結成するが) には、当時のミュージックシーンのオールスターが集結して、入れ替わり立ち替わりザ・バンドとの演奏を楽しんだ。後にマーティン・スコセッシによって映画化されて、僕にとって『ブルース・ブラザース』と並ぶ2大ミュージックムービーとなった『ラスト・ワルツ』だ。
ザ・バンドは、ブルースやカントリー、R&Bにロカビリー、デキシーやラグなどなどアメリカに存在した種々の音楽をクロスさせて、斬新ながらぬくもりのある音楽をクリエイトした。加えて、圧倒的な演奏力と3人の個性の異なる超絶ヴォーカリストがいた、奇跡的なメンバー構成を誇った。その奇跡の5人は、今回の映画タイトルになっている『かつて僕らは兄弟だった』のままに、仲の良い不良たちだった。それは映画『ラスト・ワルツ』でメンバーによって多く語られていることで、デビュー前の8年間がそれを築いた。が、デビューして伝説となっていく過程で、関係が崩れていく。若いバンドには往々にしてあることで、パターンとしてはメンバー間のバランスが取れなくなってしまうことだ。おおよそのバンドは、各々音楽的な才能をまだ全面的に開花させる前段階の成長期に組む。それが活動によって磨かれていくのだが、当然ながら個人差が生じてバランスが崩れてしまうのだ。
クイーンの『ボヘミアン・ラプソディ』を観た方 (あー、これもいいミュージックムービーだったな) ならお分かりかもしれない。ブライアンメインのバンドに、フレディというまだまだこれからのミュージシャンが加入して、あまりの進化に崩れていった感じが描かれていた。あれに近い。グレイトなドラマーでありながらスーパーシンガー (ローリングストーン誌が選ぶ100人のシンガーに選ばれるほど) で、曲作りでも中心的だったリヴォン・ヘルムに対してメキメキと頭角を現していく若き天才ギタリストのロビー・ロバートソンがザ・バンドの解散へと進ませた。と、この映画タイトルからその過程が描かれるのだろうから、ファンにとってはツライ作品になるかもしれない。が、もちろん楽しみだ。10月の公開初日に行こ〜っと!!
行くぅ〜!
絶対観に行くぅ〜!
それに合わせてヒゲも生やすぅ〜!
『ん〜、マンダム』
マンダム(笑)。
本文に書いた通り、僕らにはつらい映画になりそうですけど絶対行くぅ〜!ですね。
予告編を見たらスプリングスティーンがコメントしてますね。期待大っす。