「年下の男の子」は永遠に不滅です。

新橋の居酒屋でしこたま呑み「次いくぞ〜」と出かけたのは、烏森神社すぐそばの『なつかしや』という店だ。扉を開けると客席は中年オヤジで埋め尽くされ、熱気ムンムンである。大音量で流れているのは70・80年代の歌謡曲で、プロジェクターで映像が映し出されている。平均年齢はまさにピッタリ我々ぐらいでないかな。曲が終ると拍手が鳴り、次の曲が始まると歓声が上がる。知らない曲など1曲もない。『天使のウインク』が流れると隣の席から「聖子ちゃ〜ん」と、図太い声が響く。ウーム、噂には聞いていたが、これほどの盛り上がりとはビックリである。

リクエストカードがあり、僕たち4人はお気に入りの曲を次々に投げ込んだ。最新号でインタビューに応えてくれた原田真二さんからは『タイムトラベル』を入れ、一同に「名曲だなあ」とうなる。この席には、音楽関係の仕事につくものが2人いて、昨今の元気が無い音楽シーンをついさっきまで嘆いていたのだが、この状況を見て音楽の持つパワーに元気をとりもどしていた。そして店が最高の盛り上がりを見せたのが、スーパーアイドルキャンディーズの『年下の男の子』である。立ち上がるもの、手拍子を打つもの、笑顔のものとそれぞれだが、この瞬間を楽しめていない客は多分1人もいない。僕もずっとニヤニヤしていて、時折曲のクオリティに金縛りになったりと、音楽のパワーを再認識した。客がひっきりなしに訪れるのだが、満席で残念そうに帰っていく。多分、隣にもう一軒つくっても常時満席になるだろうほどの数の客を帰していた。

『昭和40年男』の狙っていることを、シンプルに具現化している店だ。客は皆、あの時代のパワーを感じて、体一杯に飲み込んでいる。懐かしさはもとより、元気を求めているのだ。まさに『夢、あふれていた俺たちの時代』であり『明日への元気と夢を満載!』なのだ。あまりの興奮に、やがて4人はクールダウンしようとなり、3次会の店を探しに出ようとなった。「じゃあ、この曲が終ったら」と、店を後にしようとすると『銀河鉄道999』が流れてきて「これは聞いていくでしょう」となり、結局そのまま5曲ほど引っ張ってしまった(笑)。4人全員が強く共有する名曲たちである。

やっとこさ店を出て、30分ほどの3次会は歌謡曲の話題で持ちきりだった。気分のいいまま帰路についたのは言うまでもない。昭和40年男たちに自信を持ってオススメするが、ドリンク一杯700円はちょっと高いかな。その意味で、また入店した瞬間から乗り遅れず盛り上がるためにも、しっかりと呑んでから出かけるとよい!!

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2件のコメント

  1. 僕も混ぜてほしかったけど、ここ数か月のていたらくを考えると、そんな素晴らしい店で呑んじゃうと近所の新橋からさえ帰れなくなるかもしれません。いや、大丈夫っす!

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