日曜日の昼下がりを、ビールと『昭和40年男』の最新号 (vol.62) でゆったりと楽しんではいかがだろう。てなわけで (どんな?) 、今日もめいっぱいのPRをさせていただきましょう。大編集後記だーっ!!
連載特集の『夢、あふれていた俺たちの時代』は、昭和の一年を切り取って作り込む。10年以上続いている長期連載ながら、毎度新鮮なネタを揃えてお送りしている大ヴォリューム企画だ。今回は昭和53年、1978年へと旅に出た。毎度異論反論が巻き起こる見開きページの「昭和40年男的 こころのベストテン」は、我々がどんなチャートにしたか本誌で確認してほしい。中学に入って大人の階段が少しずつ見え始めた頃で、このベストテンを眺めていると「幸せだなあ」と思わされるほどいろんなことがあった。ひとつだけネタをバラすと8位に『ムー一族』の放送開始がある。現在BS12で再放送されていて、毎週録画して少しずつ追いかけている。『昭和40年男』を作っていてお恥ずかしい話ながら、実は今回初めて観た。いやあパワフルである。たまに差し込まれる生放送に意味があるのかどうかは別にして、当時のテレビマンたちのチャレンジ精神には恐れ入る。先日観た11話では主題歌が流れてきたのだが一旦止まり、クリエイションの面々が登場するという仕掛けだった。おそるべしだ。
さて、今日の本題はご覧のとおり『翔んだカップル』だ。4ページで取り上げて考察している。まだまだウブな中学生だから、『少年マガジン』の連載ではあまり深いところまで考えて読み込んでいなかった。むしろやがて始まるテレビドラマで、僕にとっての永遠のアイドル桂木 文ちゃんが主役の圭ちゃんを演じたことの方が、大きな存在感で僕の胸の中にある。『ムー一族』にも文ちゃんは登場するのをうっとり眺めているおっさんで、だがやはり文ちゃんは圭ちゃんを演じている時が最高で、僕はつくづく山葉 圭のキャラクターが好みなのだ。
高校生になって、あらためて単行本で読むようになった。近所の古本屋で安くなったのを見つけては歯抜けで読み漁り、ドラマで観ていた時よりも圭ちゃんに強く感情移入した。明るくて天真爛漫で、どこかで恋に不器用なところがたまらない。杉村さんと圭ちゃんの間で揺れる勇介に焦ったさを感じながら、わかるなあと男の優柔不断を見つめていたっけ。大人の階段上りを加速させてくれた、10代の俺たちにとって大切な作品と言っていいだろう。
当ページの筆者が傑作と語っている続編の『新・翔んだカップル』は、僕もマンガ作品傑作10本に入れている。同じく筆者が結んでいる “未読の方はぜひ読んでもらいたい” は、僕も強くシンパシーである。今日は『昭和40年男』と2本立てで楽しんではいかがだろう。ビールを忘れずに!!