今日も元気に最新号のご紹介、大編集後記をお届けするぞ。はいはい、しつこいのは巳年の持ち味ですからねとあきれ気味のみなさん、どうぞお付き合いくだされ。
食の特集なんだから、レシピを載せたいとの声が編集会議で上がった。懐かしいなあ、創刊号(2009年10月29日発売・テスト創刊) の「家呑みへの招待状」という第3特集の中で、悪戦苦闘しながらレシピを作った。知り合いの寿司職人(行ったことないが銀座高級店) に頼んで、僕は助手となって奮闘した。1冊挟んで第3号(2010年6月11日発売・当時は季刊) では、巻頭特集のテーマを夏にして、カレーの季節なんだとスパイスから作るカレーに挑戦した。この時はよせばいいのに自分で研究と試作を重ねて、歴史に残るレシピ(!?) を完成させたのだ。『昭和40年男』が料理レシピを掲載するのは、これ以来の10年ぶりとなるのではなかろうか。今回僕はロケに参加することができなかったが、担当編集に適任のコックさんを紹介したのだ。
麻布にあるオッサレーなレストラン。うん? このフレーズは僕のつぶやきファンなら知っている方もいるのではあるまいか。そう東京で「浅草秘密基地」に続けと高級住宅街であり、隠れた名店が多く並ぶ飲食の街でもある麻布で秘密基地が開催されたのは2年前のことだった。トントン拍子に開催が決定したのは、この地で芸能人御用達のレストラン「セレニータ」を15年以上も切り盛りするオーナーシェフの平野さんが、浅草の常連となったからだ。こどもの日に子供がえりを楽しむというコンセプトで、以来、真夏の子供がえりを含んだ計3回の開催は、いつも美味しい料理を堪能させてもらっている。残念ながら今年の5月5日は、憎っくきコロナで中止になってしまったが…。
1つ歳上の平野さんは、イタリアンをベースにした絶品料理を供するセンスのいい男で、居酒屋セレニータなる隠し技を使って客を迎えることもあるほど、幅広い知識と技術を持つすご腕料理人である。ナポリタンのような昭和の味を再現して、まかないで楽しんでいたりもする、恐ろしい兄貴だ。今回の企画「マンガに出ていたあの料理を食べたい!」には最適な方だと、お願いした僕だ。
ひとつ返事で引き受けてくれ、こうしてページを作ることができた。どれもカンタンにできるように工夫を凝らし、食っても絶品の料理の数々だ。担当編集も取材後にご馳走になり、ビールまで呑ませてもらったのだからどうしてくれよう。まっ、そんなことはさておき、週末はこのレシピにチャレンジして家族に喜んでもらってはいかがだろう。もちろん『カリオストロの城』を観ながらだ。こんなに価値ある1冊をまだ購入していない方がもしも…、もしもいたら書店へと走れ〜。