俺たち世代にとってスペースインベーダーとの付き合いは、山よりも高く海よりも深かった。まだガキだった俺たちの前に突如として現れた、まさしくインベーダーだった。スーパーの屋上だったり駄菓子屋だったりで立ってプレイする、アップライト型が僕のデビューだった。確か3桁止まりで終わってしまったと記憶している。やがて300点UFO狙いや名古屋撃ち(当時の荒川区ではそんな呼び方はしていなかったが)を習得して、コンスタントに10,000点越えをするようになったあたりでマイブームは収束した。
まだ中学生だった俺たちに100円はバカ高かったが、それでも投資を繰り返したのはすべてが新しかったからだ。想像していた未来が、ついにやってきたのだとワクワクドキドキしながら迎え入れた。やがて街のあちこちに、スペースインベーダーをメインにしたゲームセンターができて、スペースインベーダーしか置いていないところなんかも出現した。この頃になるとテーブルタイプが主流になっていて、これまた様々な新しさを運んできた。茶店に設置されたのは衝撃的だった。夢は、クリームソーダを飲みながらのプレイだったが、電気屋の小せがれにそんな金はあるはずない。リッチな友人の体験記に胸を焦がした日がつい昨日のようである。
と、様々な想い出がどっちゃり詰まったスペースインベーダーである。そしてある日、僕は知ってしまった。名作ゲームのアップライト型を3/4スケールにした「ARCADE1UP」という家庭用ゲームが国内ではタイトーから販売されていて、ぬぁんとスペースインベーダーが40周年を迎えた一昨年にラインナップしたことを。これは当サイトで取り上げるのに最適でないかと話を持ちかけた。「タイトーさん、一台提供して」である。出たー、伝家の宝刀 “職権乱用” だーっ。いやいや、違うっ。これはお仕事なのだ。太っ腹のタイトーさんは貸与という形で社内をまとめ上げてくださり、こうして僕のもとにでっかい箱が届いたのだ。
今後は動画を中心にして、定期的にここでつぶやいていくことにする。名付けて『昭和40年男編集長が中坊へと時空の旅に出る。目指せ10,000点!!』である。その名称通りに、不定期にプレイを楽しみながら10,000点を目指す。みなさんは下手くそでじれったい動画を見ながら、きっとイライラするのだ。フッフッフ、なかなかいい企画がスタートするじゃないか。よーし、いくぜっ。
【この商品は株式会社タイトーのライセンス許諾に基づき、Tastemakers, LLCが企画、製造し、株式会社タイトーが日本国内において販売する商品です】
©️TAITO CORPORATION 1978 , 2019 ALL RIGHTS RESERVED.