国内最大のバイクレース『鈴鹿8時間耐久レース』の決勝が、ぬぁんと11月1日に延期になってしまった。毎年7月の最終日曜が決勝で、フジロックや浅草隅田川花火大会にぶつかるから、僕はそれらに毎年行けない。が、それも仕方なしときっぱり諦められるほど楽しみなイベントであり、お仕事である。夏にやる耐久レースだからこその達成感がある。灼熱の中を革ツナギを着て、爆発を繰り返すエンジンに跨って走るライダーたちの姿は、観ている者の感動を誘う。だからだろう、バイクに限らずモータースポーツの人気に陰りがある中で、ここ近年は動員が増加傾向である。
ピットを運営するスタッフも、観ている者にとっても過酷だ。が、これだからやりきった後の感動がひとしおなのだ。ゴール後の恒例の花火に涙を流す者も少なくない。って、ほぼ毎年僕はそうだ。1999年以来取材を繰り返していて(1度だけ行けなかった)、これをやりきるために夏は走り込むほどだ。近年は、カワサキのブースを盛り上げる仕事を仰せつかっていて、プレスルームとカワサキブースを何往復もしながら1日中燃えた。去年はそのカワサキが優勝を目前にして転倒を喫し、1度は負けたレースになった。僕らのブースはまるで葬式のようになり、それでも集まってくれたファンたちのために気力を振り絞って盛り上げた。が、この転倒がオイルを撒いた車両のせいであることが、レース終了の約2時間後に認定されて一度地獄を見たカワサキレーシングチームの優勝となった。ブースを撤収してホテルに戻る車中に届いた優勝の知らせで、大どんでん返しを味わった生涯忘れることができないレースだろう。
今年の8耐はオリンピックの影響で、1週前の7月18日が決勝とプログラムされていた。レース関係者の間では、このズレによって梅雨が明けていなかったら微妙なレースになるかもしれないなんて会話が繰り返されていた。と、そんな時間も無駄になっちまった今回の延期である。でも中止にならないだけでもよかったし、これはこれで楽しむべきだ。それでなくても世界最速の耐久レースと言われている8耐が、路面温度が低くなるわけだからさらに早くなる。ライダーたちのコンディションも真夏よりは作りやすいだろうから、超ハイレベルなレースになるはずだ。今年はこれを目一杯楽しむことにする。
さて、ならば隅田川花火大会に行こうと検索すると、ぬ、ぬ、ぬぁんとこちらも中止じゃないか。まあそりゃそうだな(泣)。しかも今年はオリンピックの影響だろう、7月11日にプログラムされていたのだ。本来ならば、2週連続でお祭りごとになり、いよいよオリンピックが開幕して最高の興奮状態で55歳の誕生日となるはずだった。トホホである。
真夏じゃあない8耐
冬目前で寒いだろうな
開催されることを願いつつSTAYHOME
編集長にお会いできるのも楽しみの一つです。昨年はKawasakiファン一同でお祝いできなかったので、ぜひ今年も優勝して、みんなでお祝いをしたいですね!
お会いできるなんて、そんなお言葉を聞けると元気になっちゃいます。ありがとうございます。
まずは去年のお祝いからスタートさせたいですね(笑)。