『昭和40年男』編集長にとって。いや、編集集部員全員にとって、今日は同じような幸せを感じていることことだろう…。
今週末に発売となる『昭和40年男』の第9号は、現在印刷所方々の手により完成間近といったところだ。『昭和40年男』の編集人としては、昨日と今日はいわば廃人なのである。なにも考えなくてよくて、なにもしなくていい。これが明日、手元に本が届くと気持ちが一変する。反省だったり、ここをこうしてああして巻末に入れる手もあったなとか。ひとしきり、出来上ったカワイイ分身を舐め回すのだ。そしてムクムクとつくり手精神が湧き出てくる。次号第10号の制作が始まるのである。そうして僕たちは次のつくりに入るのである。
まず悩むのは当然のことながら特集である。テーマだね。たとえば今回だと、別の候補があったものの今ひとつ煮詰まっていたところに、ポーンと宇宙という言葉が投げられたことで一気に傾いていった。「宇宙ってどうかな?」「…、いいですね」「なあ、面白いよな」「ヤマトガンダムがありますね」「はやぶさだって感動的だぞ」「野口さんのインタビューもう一回できませんかね(日本にいなかった)」「etc.etc」と、いった具合にポンポンと展開して一気に骨組みができた。悩んで悩んだ末にこんな調子で、ひとつピタッとくるテーマで出てくればこうした展開になる。特集のテーマが決まるまでが、もっとも不安で苦しい時間だ。ああ、こんなことを書きながら頭の中がガンガン悩み始めている。
違うのだ、今日は廃人でいいのである。明日からの戦闘のため、戦士は今日休息なのである。