約1ヶ月前の本コラムで、新型コロナウイルスへの対応に関する厚生労働省などの危機感のなさについて書きましたが、その後は予想をはるかに超えた深刻な状況に陥っているようです。あれからまもなく、街のドラッグストアなどではマスクの買い占めによる品切れが続出し、一般市民の認識も大きく変わりましたが、国の対応が不適切だったため、結果としては大きな感染拡大につながってしまいました。
何日間もクルーズ船が停泊したまま、乗客は閉じ込められた状態の日々が続き、さらに中国からの帰国者の対応に追われる職員の自殺という事態まで起きてしまったことは本当に残念なことです。今回のように、想定が困難な感染症拡大などについてはノウハウが少ないと言っては身もフタもないことで、根底にある危機感のなさが露呈してしまったという印象が否めません。ニュースでは日々増える感染者の数と亡くなった方の報道がなされています。さらに、風邪のような症状が出た場合、出社や登校を控えるようにと呼びかけています。
「オオカミ少年」になっていないか!
過去にSARSやMERSなどの新しいウイルスが見つかった時も「パンデミックがくる」という騒動は起きていますが、結局過ぎてみたらそれほどのことはなかった…という印象があったのかもしれません。そのためか、日本人のなかにはよくない意味で「恐怖耐性」が強くなってしまったのではないでしょうか。いわゆる「オオカミ少年」の話ではありませんが、本当に危機が迫った時ですら、その状況を受け入れられないのでは?という、恐怖に似たものを感じます。今回の新型コロナウイルスに関しては、一人ひとりが危機感をもって油断しないことが大切なのではないでしょうか。
しかし、予防の基本であるマスクがこんな状況では、感染拡大を防げるのか心配です。恐らくこういった告知がいたるところに掲示されていると思われますが、皆さんはどのように対策していますか? 平日の電車内でも10人中7~8人くらいはマスクをしているような状況ですが、していない人も、もしちゃんと手に入ればつけたいと思っているのかもしれません。何が問題なのかわかりませんが、マスク不足の状況は思った以上に長引いていて、ネット通販などでは通常の10倍ほどの価格で販売されているものもあります。使い捨てマスクが1枚あたり200~300円なんて…常軌を逸しています。
こんな状況を落ち着かせるための策なのかどうかわかりませんが、テレビの報道などでも「マスクの有効性はまだわかっていない」などという、聞き方によっては「マスクは必ずしもつけなくていい」というようにもとれる、非常にあいまいなコメントが発せられています。仮に100%防ぐことはできないにしても、していないよりはした方がいいに決まっています。特に人混みに出る時は、もしマスクがなかったら、ハンドタオルやハンカチで口を押えるくらいは絶対に必要なはずです。アルコール消毒はもちろん大切ですが(これはやけにおすすめされています)、直接入ってくる可能性がある「口」を防御しなくて、予防もへったくれもない!と言いたいです。供給が追いつかない「マスクパニック」を落ち着かせようとしているとしか思えない報道は、いかがなものかと思います。そういう報道も「でも、大丈夫なんでしょ?」という危機感のなさを助長しているのではないでしょうか。
暴挙と言われても!
はじめにおことわりしておきますが、これは決しておすすめできることではありません。編集部・まつざきが個人の判断で自己責任で行っている対策をお話しします。もしかしたら、無駄なことかもしれませんが、使い捨てマスクを再利用することを試みました。もちろん、「使用上の注意」には「●本品は使いきり商品です。洗濯による再使用はできません。」と書かれています。洗濯をすることで、ウイルスや花粉などをカットするための性能が損なわれてしまうことと、一度使ったマスクには既にウイルスなどが付着しているので、それを除去することが洗濯では困難だからということだと思います。でも、昔はみんなガーゼのマスクを洗って使っていましたよね?実は不織布はかなり丈夫で、洗濯しても意外と大丈夫なんです。以前たまたま、洋服のポケットに入れたまま洗濯してしまって、衣類乾燥機にまでかけてしまったことがあったのですが、全然ボロボロにもなってなくて驚いたものです(笑)。で、今回は洗濯ネットに入れて洗ってみたところ2度の洗濯でも大丈夫でした!気になる除菌については、乾燥機の「除菌モード」にかけてみました。最初に申し上げたように「よいこはまねをしないで」とまでは言いませんが、決して安全かどうかはわかりませんので、少なくとも「おすすめ」はしていないことを何卒ご理解ください。
このマスク不足に対しての苦肉の非常策ですね(笑)。持病の喘息予防のためもあって、まだマスク騒動が起きる前に買い置きしていたものがあるので、今のところ洗って使わなくても大丈夫な状況ではありますが、もしかしたら我が家在庫も底をつく時がくるかもしれないと思うと、使い捨てマスクを使い捨てられない日々です。「頑張らないゆる~いコラム」ならではのプチ暴挙と笑ってください! ひとつ、役立つかもしれない方法として、使い捨てマスクをする際にティッシュペーパーを折りたたんで口との間に挟んでおくと、マスクの内側の汚れは結構防げます。私の場合、鼻炎のため特に朝は鼻水もひどいのでこの方法は必須なのです! そして、マスクを捨てる際には袋に入れるなど、捨て方のエチケットにも気をつけましょう!
厚生労働省のホームページでは、新型コロナウイルスに関するさまざまな情報が日々更新されています。こんな時どうすればいいの?という、Q&Aなどもありますので一度確認しておくとよいと思います。とにかく、うつさない、うつされないことがすべてです!人任せでは、収束しないということを自覚し、危機感をもちましょう。
マスクを再利用する場合、口が当たる部分にガーゼを当てて、ガーゼだけ交換するといいと、人から聞きました。