神社仏閣が大好きなおっさんだ。出先で見かければ出来るだけ手を合わし、由緒説明の札を見つけては得した気分を味わう。そんな僕が、とくに気に入っている神社が、地元っ子にもお櫛田さんと親しまれている博多の総鎮守、櫛田神社だ。博多出張があると、博多空港からまずはここへと向かい、帰りの日もお礼を申し上げる。と、最低でも2回行くことにしていて、今回の出張でもそれをキチンと守れた。
神社仏閣との相性とでもいえばいいのだろうか、たまにその空気感に惚れ惚れするところがある。そのひとつが櫛田様と呼んでいるここで、20年以上にわたって通っている。今回は節分の直後ということで、写真のように入り口が巨大な福になっていて、飲み込まれるように境内に入った。3箇所ある出入り口が全てこうして福になっているのは、なんともウキウキした気分にさせてくれた。
神頼みはするな。誓いを立てるのだと、ガキの頃からの親父のセリフだ。手を合わせて「頑張るぞ」をひたする繰り返す。だが前回ここに来た時は、初めて櫛田様にお願いをした。親しい友人が重篤な病にかかり手術を受けることになっていたから、成功を祈り強く祈念したのだ。自分のことでないのだから、家訓を破った僕をきっと親父も許してくれるだろう。さらにお守りを購入して彼に送ったのだった。
結果は成功で、つい先日社会復帰も果たした。偶然とは思いづらいほど、復帰日と来訪日が重なったのだ。さすがっ、櫛田様である。なので今回、まずは「頑張るぞ」を封印してお礼に徹して手を合わせた。その後はしばし、福に囲まれたいつも以上にいい空気の漂う境内で、それを吸い続けた。さあ、もう春はすぐそこだ。福よ来いっ!! って願うな(笑)。