先日、クイーンが来日した。残念ながら行ってないのだが、さぞ我々世代を喜ばせたことだろう。客層の中心にいるのではなかろうか。さいたまスーパーアリーナの時のセットリストを見て、これは日本のファンにはたまらないだろうなと思わずニヤリとしてしまった。
オープニングが『ナウ・アイム・ヒア』で、そのまま『輝ける7つの海』とはやってくれるじゃないか。ファーストからサードアルバムの3枚から6曲選んでいるのはサービスがいい。僕がクイーンを好きだったのは『ザ・ゲーム』までで、それ以降は完全に離れてしまった。戻ったのはフレディの死後で『ショウ・マスト・ゴー・オン』を聴いて「ああ、やっぱりクイーンっていいな」と、やっと素直になれた感覚だった。華美な音が一時本当に嫌になって、むさぼりつくように聴いていた中坊の自分が信じられないくらい距離を隔てた。戻ってからは、初期の作品がかつてより好きになってファーストからサードが、現時点のクイーンアルバムベスト3でトップはもろちんセカンドだ。
セカンドの圧巻のB面は、中坊の頃も夢中になって聴いた。頭から息もつかせぬほどの6曲は今も感動する。特に2曲目から4曲目の3曲は、僕にとってのクイーンベストソング10に入る。中坊の頃は、セカンドに次いで『オペラ座の夜』が好きで、僕にとってのワンツーアルバムをそれこそ溝が擦り切れるくらい聞き込んだ。『デス・オン・トゥー・レッグス』『予言者の歌』そしてやはり『ボヘミアン・ラプソディ』は同じくベスト10に入るな。
来日記念本だと思うが、評論家たちによりベストソングが選出され、集計によってランキングされているのを立ち読みした。残念ながら僕には声がかからなかったから(笑)、僕のナンバーワンソングを発表させていただこう。じゃん!!『マーチ・オブ・ザ・ブラック・クイーン』だーっ。セカンドのB面のタイトルソングであり、B面の6曲をまとめこむような存在である。こいつがあるから他が生きるし、ラストの『輝ける7つの海』が、心地よく響き渡る。と、あくまで今日の時点でのナンバーワンだ。さて、同世代の皆さんはいかがでしょうか?