しつこい、巳年男はしつこいのだ。てな訳で、今日も元気に最新号の紹介となる大編集後記をつぶやかせてもらおう。
表紙が出来上がると、この特集のど頭を飾る“扉”づくりに着手する。今回は表紙でも苦労した、特集を象徴するパシッとしたビジュアルがない。そこで謎っぽいビジュアルをデザイナーに要求したところ、こいつが出てきた。いいじゃないの、謎めいていてと喜んだのだが、当初は単色でもう少し濃い色付けをしていて編集部員からNGが出てしまった。80年ぽいカラフルな感じがしないと。うーむ、なるほどと「ビジュアルはこのままで明るい色使いをしてくれ、表紙と連動するようなのがいい」と告げると、いくつも作ってくれた末にこれに決まった。フーッ、てな感じで去年の『昭和40年男』の仕事納めは難産の連続だったのさ。
副編集長の竹部から、この年の主な出来事を入れたいとのアイデアがあり、ならばそれはハッキリと見せようとこのようにまるっきり違う見せ方のスペースを作った。こうしていろんな意見を取り入れながらページを作るのは楽しいし、扉ページのような自由度の高いページならではの作業である。
リードと呼ぶ文章も、実はなんども熟考して書いているのさっ。みなさんがさらっと読めるようにリズムに気をつけて、その上で企画意図をパシッと言い表すことに力を注ぐ。デスクトップ上になんども開いては書き直して、また翌日なんて作業を毎度扉づくりでは繰り返す。いつまでいじっても直せるからこれもまた楽しい作業で、締め切りに原稿を奪われてしまうまでいじり倒すのだ。気に入っているのは“まぶしい、まぶしすぎるぞ1980年!!”の部分で、おバカっぽいがその軽さも1980年ならではなのだと突き進んだ。
というわけで、新年最初の勝負となった特集の扉も完成して、僕は徐々に仕事抜きして年越しを楽しんだのだった。と、vol.59の大編集後記は今日でおしまいにする。が、まだまだ書店には山積みだ。がんばれ、最新号!!