去る9月28日、ハル研究所は、パソコン黎明期の名機・NEC「PC-8001」を1/4サイズで再現した「PasocomMini PC-8001」をリリース。その発表会が東京・秋葉原のラジオ会館で行われた。本誌記者も参加し、実機に触れる機会を得たので、イベントの様子とあわせて紹介したい。
「PC-8001」はNECが開発し、1979年に発売された8ビットのパーソナルコンピュータ。当時としては大容量のROMに「N-BASIC」を搭載し、キャラクター単位でのカラー表示やセミグラフィック機能により表現能力も大幅に向上させた、国産パソコン初期の大ヒットモデルだ。
「PasocomMini PC-8001」は、2017年にハル研究所が発売した「PasocomMini MZ-80C」に続くシリーズ2台目となる製品で、オリジナルのPC-8001の外観を1/4サイズで精巧に再現しただけでなく、「N-BASIC Ver1.1」も搭載。当時のBASICプログラムを実行可能なミニチュア版となっている。当時のゲーム16本も収録(同梱)しており、現代のゲームコントローラーを使用して楽しむことができる。
ベースとなっているのは、超小型シングルボードコンピュータとして知られる「Raspberry Pi Zero WH」で、その機能のままに、HDMI出力に対応し、電源と入力用にmicro USB Type-B端子を2つ備えている。現代のディスプレイとUSB機器という環境でPC-8001を運用できるのは大きなメリットだろう。ソフトは同梱のmicroSDカードに組み込まれており、PasocomMini公式Webサイトでアップデータを供給予定だ。
発表会当日にはデモ用の実機が複数台用意され、多数集まった往年のPC-8001ファンたちが懐かしのゲームやN-BASICの動作を堪能していた。
また、PC-8001のゲーム開発者たちのトークショーも行われ、さまざまな裏話や開発秘話(紙と定規でプログラムを構成していた、等)も披露。当時を知るファンからは感心した様子のため息も度々聞かれた。
このレポートを読んで懐かしく感じた、元マイコン少年・ナイコン少年の皆さんも、「PasocomMini PC-8001」を手に入れて、40年前の国産パソコン黎明期、あの頃の熱気を思い出してみてはいかがだろうか?
【製品概要】
商品名:「PasocomMini PC-8001 PCGセット」
価格: 2万4,800円(+税)
発売日: 2019年10月5日(発売中)
収録ゲーム: 全16本(『平安京エイリアン』/『JUPITER LANDER』/『モールアタック』/『LUNAR CITY SOS!!』/『SNAKE WORLD』/『ASTEROID BELT』/『SPACE MOUSE』/『SPACE SHIP』/『SUB-MARINE』/『MARINE BELT』/『CHECK P.』 /『PARACHUTE』/『PC-ジャン!』/『ROCKET BOMB』/『走れ! スカイライン』/『オリオン80』)
PasocomMini 公式Webサイト: https://www.pcmini.jp/
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