2年に一度、僕が奮闘するバイク業界は色めき立つ。そう、東京モーターショー(以下、TMS)が開催されるのだ。場所は東京お台場で、オリンピック開催の影響があり会場はやや変則的になるが、そこには様々な工夫も盛り込まれているようなので、ネガティブにとらえず楽しみたい。
東京モーターサイクルショー(以下、TMCS)というイベントが、毎年春に開催されている。この違いはまず、TMSはご周知のとおりクルマのショーの色が濃い。国内外メーカーの大プレゼンテーションである。メーカーとしての技術や姿勢、その上で新しいモデルの発表という趣旨だ。バイクメーカーも負けじと世界で初お目見えの車両や、未来のバイクはこうなるぞといった夢を語ってくれる。これに対してTMCSは、もっとバイクファンに寄り添った提案がなされ、パーツやウェア、ギアなどのメーカーが所狭しと並ぶ大見本市である。名称は似ているものの、その性格は全く異なるイベントと言っていいだろう。
20年以上にわたって取材を繰り返してきた。その流れからは時代を強く感じさせられる。少し以前はどこもエコ技術を競っているようなショーだった。かつて、俺たちが夢見たスピードの世界のショーではない。そして昨今は自動運転やAI技術を盛り込んだ、クルマというパッケージの新しい提案が断然の主流だ。バイクだって自動運転を見せつけられるのだから。
さて、4輪はテリトリー外でよくわからないのだが、今年のバイクメーカーは気合の入ったモデルを出すところがどうやら多い。ワールドプレミアムと呼ぶ、世界で初お目見えがいくつも出ることを独自取材でキャッチしている。
そんな注目のTMCは25日金曜日より一般公開が始まる。プレスデイが23日なので、この日より注目のモデルや見どころが報道されるはずだ。これらをチェックして、ぜひ実車を見に出かけていただきたい。