犬の不思議なチカラ!の巻

先日、2019年1月に放送されたNHKスペシャル「ベイリーとゆいちゃん」という番組の再放送を 観て、犬のすごさをあらためて感じた、編集部・まつざきです。

盲導犬、聴導犬、介助犬など、人の役にたってくれるすばらしい犬たちがいることは、もちろん皆さんもご存じだと思います。特別な訓練を受けて、困っている人の手助けをしてくれる「犬」と「人」の絆というのはとても深いものだというのは、当時者でなくとも容易に想像できるものですよね。

今回の「主役」のひとり、ベイリーは、長期入院で気分が沈みがちな子どもに寄り添い、心を癒やしたり、手術室に行くのを嫌がる子どもに付き添ったりするセラピー犬で、9年間で実に3,000人以上の患者さんに関わってきたというゴールデンレトリーバーです。特定の飼い主さんのところで活躍する、盲導犬や聴導犬もすばらしいですが、どんな患者さんにも分け隔てなく寄り添って、心を癒やすということは、人間でもなかなかできないとても難しいスキルです。とかく人間がすることは、「一生懸命やってる」とか「良かれ思って」ということが、一方的な押し付けになったり、空回りになることもあります。そこは犬が持っている感性なのでしょうか、子供や高齢者の方などとは、対人間よりも良好な関係を築ける、特殊能力をもっているのかもしれません。この番組のなかでは、もうひとりの主役、大きな手術をしたゆいちゃんという10歳の女の子が、ベイリーに支えられて苦難を乗り越えていく様子が描かれています。術後にリハビリとして歩くことをすすめられるも、どうしても車イスに乗りたがるゆいちゃんに、一緒に歩こうと促すベイリー。そのベイリーは11歳と介助犬としては高齢で、自身もまたセラピー犬として活躍するために陰でトレーニングに励んでいたりするのでした。そう…ゆいちゃんは「引退」するベイリーにとって最後の患者さんだったのです。(番組の詳細はこちら

ごはんにつられて行動してるわけじゃない!

そして、このセラピー犬が、「どうして人を癒やすことができるのか?」ということが、日本の研究者によって解明されつつあるというのです! 麻布大学の菊水健史教授の研究による、人と犬の間には「オキシトシン」というホルモンを介した固いな絆があるということが、サイエンス誌に掲載され、大きな話題になりました。

オキシトシンは良好な対人関係が築かれている時にに分泌され、闘争欲や遁走欲、恐怖心を減少させる、いわゆる「幸せホルモン」と言われているものですが、犬と人が触れ合ったり見つめ合ったりした時に、このオキシトシンが分泌されることが研究によって明らかになったのです。そして、それは人間側だけに限ったことではなく、同様に犬の側でも同じくオキシトシンが分泌されているのです!

家族が呼びかけても反応しないほどに意識レベルが低下していた、末期がんの高齢者がセラピー犬と接することで、奇跡的に言葉を発するようになったり、医者でさえ説明がつかないような、ことが医療の現場で起きているようなのです。犬の力って本当にすごいですね!

また、犬は従順なので、ほめてもらえると喜んで人の言うことをきくという風に思われがちですが、別にごはん(餌)やご褒美のおやつにつられているわけでもなんでもなく、純粋に「困っている人を助けたい」という本能もあるようなのです。これについては、いくつかの違う犬種で、「鍵を落として困っている人を見たらどうするか?」という実験をしたところ複数の犬種で「困っている人を助ける」同じ結果が得られたことによる裏づけも紹介されています。

猫もがんばってるかな?

人間と長く生活してきたという点でいうと、猫のほうが歴史は長いのですが、猫は人の役にたっているでしょうか(笑)。実はまつざき宅には今年12歳になる茶トラ白の「ちびた」という猫がいます。主に、寝ているか食べているだけ。特に役に立っている感じはないです。が、私より長い時間一緒に家で過ごしている連れ合いにとっては「癒やし」のひとつになっているみたいなところもあります。夜は布団にもぐり込んでくるとか、にゃーにゃーと意味不明ながら会話を交わしたりとか、先日入院した時なども「ちびたが退院してくるの待ってるよ」と言えば、前向きな気持ちになったりと、なんとなくふんわりとではありますが、癒やしを振りまいてくれているようです(人さまのお役には全くたちませんが)。悲しいことやつらいことがあった時、誰にも話せないことも、黙って愚痴も言わずに聞いて(?)くれますし!ややお役立ち感には欠けますが、モフモフを触るだけでも癒されますよ(笑)

まつざきちびたです。もうすぐ12歳のややおじいちゃん。

そもそも動物が苦手という人もいるかと思いますが、自閉症で全く動物をさわることもできなかった子供が、時間をかけて接することで、触れ合うことができるようになったという事例もあります。今一度、身近な動物たちが持つ、不思議なパワーを感じてみるのも悪くないのではないでしょうか?また、 家で飼うことができないという人も、動物園や水族館などに出かけてみるのも楽しいと思いますよ!

話が少しそれてしまいましたが、犬がもつ、人間との絆力、癒やしがもたらす「健康」というのが、とても大きいということがあらためてわかったNHKスペシャル「ベイリーとゆいちゃん」。NHKオンデマンドでも観ることができるようですので、気になった方はぜひご覧になってみて下さい!

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2件のコメント

  1. 猫は、そして犬も、
    天から遣わされた者たちのような気がしています。
    当家に居る〝天の眷属〟ムサシは、
    今月8歳になった初老猫です。

    • わんちゃんも、にゃんこも、うさぎも、小鳥さんも、かめさんも、み~んな立派な家族の一員ですよね。運命の出会いに感謝です!

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