今年は6月の終わりから7月にかけて、各地で日照時間が平年を大きく下回ったということがニュースなどで話題になりました。東京の6月28日~7月7日の日照時間は3.9時間と平年比11%という短かさでした(気象庁の観測値に基づく)。
天気の悪い日が続くと、人間だってなんとなく体調がすぐれない時がありますよね? それは植物も同じで、というか、きっと人間以上にその影響を受けやすいだろうと安易に想像ができるので、その生育に支障をきたしているのでは?とずっと気になっていました。
4月に植えた、編集部・まつざき宅のゴーヤ2種も、さっぱり元気がありません…。ゴーヤは育てやすく、ほとんど何もしなくても毎年大量に収穫できていたのに、今年は植えて間もない頃に急激に気温が下がって、かなり危険な状態に陥りました。そんな「平成最後・令和最初」のゴーヤさんは、苦難を乗り越え、なんとか生きながらえて、先週末にやっと初収穫を迎えることができました。
「ほろにがくん」、もう少し大きくなるかと思っていたら、熟し始めて黄色くなってきてしまい(本来は鮮やかな緑色が特徴と言われている品種です)、ご覧のようにあのゴーヤらしい緑色ではありません(^-^; 奥の方にもうひとつ小さいのが見えていますが、残念ながら今のところ順調に育っているのはこの二つだけです。この「ほろにがくん」第一号は昨日の晩ごはんのおかずになりましたが、名前のとおりのほろ苦さが、苦すぎずちょうどいい感じでした。一方、初めて植えてみた「しろにがくん」のほうはどうでしょう?
こちらも現在、二つの実をつけていますが、大きい方は15cmくらいでしょうか?こちらは初めてなので、収穫時がわからないのですが、通常のゴーヤと同様、あまり熟し過ぎるときっと「ばくはつ」してしまいますので、週末くらいには採った方がいいのかな?などと考えています。それにしても、本当に白いですねぇ~。ゴーヤはその緑色が、栄養豊富なイメージをアピールしていますから、栄養的にはやはり「しろにがくん」はやや劣ってしまうのでしょうか?
調べてみたところ、2019年現在では、日本食品成分表には「白ゴーヤ」はまだ記載されていないようで、ゴーヤとしては一般的な緑色のゴーヤを指す記述しかないようです。その特徴から推測しますと、緑色野菜が豊富にもっているβカロテンの含有量は少ないと思われますが、それ以外の、ビタミンC(ゴーヤのビタミンC は野菜の中で唯一加熱に強いと言われています)やE、カリウム、食物繊維などは多く含まれていると思いますので、ゴーヤが苦手という人は、苦みが少ない白いゴーヤから食べてみるいうのもゴーヤを好きになるためのひとつの方法かもしれません。とはいえ、まだ大量に流通しているわけではないようなので、この「しろにがくん」も結構希少品!? 苦みが少ないので、生でも食べられるとのことですが、野菜はスープにするのがよいと知ったばかりなので、ここはひとつ白いゴーヤスープでも作ってみましょうか!
「ゴーヤの苦みが好き!」という方もいらっしゃると思いますが、ゴーヤの苦味成分は毒でもあり、人によっては食べ過ぎることで、胃痛や腹痛、下痢を起こすと言われています。もちろん、適量であれば体調を良くする働きがあります。ゴーヤの苦みも、胃の働きを活発にして消化液を出し、胃もたれなどを緩和する効果がありますので、食欲不振になりがちな夏バテには最適なんです。具体的に食べ過ぎがどのくらいの量を指すのかは不明ですが、毎日1本食べます!(あまりいないとは思いますが…)というくらいであれば食べ過ぎというほどではないと思いますので、あまり気にせず、食卓にのぼった時などは積極的に食べましょう。
昭和40年男世代にとって気になる数値のひとつ「血糖値」についても、嬉しい効果があるようです! 豊富に含まれる「モモルディシン」という食物繊維などが、腸内環境を整え、コレステロールや血糖値を下げる効果があるそうなので、血糖値高めの方にとってはゴーヤは積極的に食べたい野菜の代表格と言っていいでしょう。
さらに、ゴーヤの中に含まれる「共益リノール酸」という成分が、体脂肪の増加を防ぐ効果があり、太りにくい体質をつくることができるそうですから、メタボ解消の味方になってくれるに違いありません。
カルシウムや鉄分など、老化によって積極的に補わなくてはいけない成分も含まれている、スーパーフード・ゴーヤ! 定番のチャンプルーだけでなく、おひたしやサラダ、前述のスープなどいろいろなメニューで楽しんでみて下さい。