夏に限ったことではありませんが、やはりこの時期、そしてこれからの時期は1年のなかでも、食中毒には最も気をつけたい季節となります。「昭和40年男」8月号の連載「昭和40年男のための健康講座」でも、怖い食中毒について取り上げています。
そして、この「コレはとどく!」というちょっと変わったネーミングの食器洗い用のこのスポンジ、実は編集部・まつざきの最近のお気に入りなんです。食器洗いとしては形も他の製品と比べるとかなり特徴的ですが、この涙形の独特の形状が、今まで洗いにくかったところに「コレはとどく!」のです。
食中毒といえば、やはり口に入る食品や飲料を保存したりする容器や、盛り付ける食器、調理する際の器具や、まな板などに付着している菌には気をつけたいと誰もが思うものです。しかし、そんな容器や器具なども、きちんと洗っていると思っても意外と洗い残しがあったりして、そこから菌が増殖してしまうことにも気をつけなくてはいけません。
特に、プラスチックなどでできた保存容器やお弁当の容器は、セトモノやガラス製のものに比べ汚れが落ちにくく、きれいにするのは結構大変です。最近は食洗機などを使っている家庭も多いかもしれませんが、我が家はいまだに手洗いなのでこういったちょっとした工夫を凝らした製品が嬉しいんです。
このように、保存容器のふたやお鍋のふたなどの溝部分にとがった方のスポンジの先が入りやすくなっているので、きれいに洗うことができるのです。従来の形のものではなかなかこの細い溝を洗うことはできないので、この発想はすごいです! 丸くなっているので、持ちやすくて、洗剤の泡立ちもいい製品です。普通にスーパーやホームセンターの台所用品売り場に置いてありますので、おっ!と気になった方はぜひ一度使ってみてください。
本誌の「健康講座」では、食中毒を引き起こすさまざまな種類の菌について、東京顕微鏡院の名誉所長・伊藤 武先生にお話しを伺い、4ページにわたってその詳細を掲載しています。高温でもなかなか死滅しないもの、酸素を嫌い真空状態でより活発に増殖するもの、休眠状態から再び活性化するものなどなど…。今まで思っていた常識を覆されるような事実が紹介されています。これを読むと、今まで何気なく行っていた食べるという行為をちょっと気にせざるを得ないという気持ちになるかもしれません。前日に洗って保管していた調理器具に付着していた数個ほどのサルモネラ菌が一晩で200倍に増殖し、集団食中毒を引き起こした事件についてもイラスト入りで解説しています。あまり神経質になるのもいけませんが、無頓着すぎるのもそれはそれで防げるものも防げないという結果につながってしまいますから、ぜひ本誌の健康講座「知られざる食中毒の実態」をご一読下さい!
また、菌によるものではありませんが、先日、広島の小学校で自分たちで栽培したジャガイモを食べて、教師・児童ら10数人が食中毒を起こすという事例がありました。これは、未成育だったり、本来土の中で育つべきジャガイモが地表に出て日光を浴びてしまったことで、ソラニン等の植物性自然毒が市販のジャガイモより多く含まれていたことが原因と言われています。実はこういったことは毎年のように起きているのだそうです。これを避けるためには、1個あたり20g以下の小さいものや、皮の表面が緑色に変色しているものは食べないようにしたほうがいいということです。ジャガイモの芽が出ているものは毒があるというのは皆さんご存じだと思いますが、それ以外にもこんな怖いことがあるというのをいま一度、意識しておきましょう。これらの植物性自然毒は加熱調理してもなくならないということなので、これは危ないかも?と思った時は、もったいないと思わず、食べないという選択も必要なようです。
とはいえ、ジャガイモには罪はありませんので、買ってきたものもあまり長くおかず早めに食べてしまう、暗いところで保管するなどの注意をはらえば避けられます。芽の部分は丁寧に取っておいしくいただきましょう。
このように食中毒には、外的に付着・増殖する菌だけでなく、植物や動物がもともと持っているものによって引き起こされるものもありますので、回避するための情報を得たら、どちらも防ぐための大事な情報として役立て、実践していきたいものです。食中毒を経験したことのある人も、運よくまだかかったことがないという人も、夏はもちろん、一年をとおして気をつけましょう!