二代目編集長から新天地へと旅立つとの相談を受け、最終的な決断を聞いたのは去年の4月のことだった。得意の“キャシャーンがやらねば誰がやる”のスピリットで、初代編集長のワタクシは三代目編集長の再就任を自らに課した。そうして作ったのが7月11日に発売した『昭和洋楽』特集号である。記念すべき50冊目で、こうした偶然を「持っている」と思うことにしているバカ者だ。
この特集リリースの際に、ソニーさんに話を持ち込んで特集の世界観のコンピレーションを作った。ライナー、曲解説も全部書かせてもらうという、仕事における初体験まで連れてきた。と、なんでこんなことをツラツラと書いているかといえば、ちょうど現在発売中の令和一発目の号をもって、1年間に渡ってキッチリと…、いやなんとか出版できたことになる。次号は再挑戦2年目となる号で、今回同様に騒ぎを起こしたいと編集部は鋭意制作中だ。
メモリアルの号になることで、不肖北村よりご挨拶を掲載させていただいた。それも、えらく目立つ巻頭である。タイトルは、“令和における昭和人と明治人”として暑苦しい文章を綴らせていただいた。今日の写真は文字を読めるようにあげたので、今回の特集はイマイチと見送った方にもぜひご一読いいただきたい。
“明日への元気と夢を満載!”と、創刊号から変わらない言葉を表紙に冠し、ことあるごとにバカの一つ覚えのごとく叫んでいる。今回もやかましいったらないが、シンパシーを感じていただけるだろうか?
元号をまたいで、改元後の空気がわかっていない平成の自分からメッセージを打ち込んだ。雑誌らしいタイムラグを、逆に利用した原稿を目指したのだ。紙のよさが、もしかしたらこんな表現にあるのではないかと、小さな小さな発見になった気分だ。