北に来た。まずここ盛岡でひと仕事したら次は秋田へ向かう。そして最終目的地は大館となかなか効率のいい仕事の旅である。北へ向かうってのはなんとも哀愁を漂わせる。それは数々の歌がもたらしていて、東北新幹線に乗ると必ず口ずさむのが数曲ある。
まずは「安奈」ですな。ご存知甲斐バンドの名曲で、北へと向かう夜汽車に乗った一人の男に感情移入させれられた中坊の僕だった。当時は甲斐さんのやることなすことが全てかっこよく目に映って、自伝なんか読んだりするほど惚れ込んでいた。その甲斐さんが作り出した、北の夜と夜汽車、そしてクリスマスツリーが灯る暖かさの対比が心にこびりついている。
もうひとつは、もう少し歳は下がって小学5年生当時のヒットだ。レコード大賞での涙が記憶にある。上野発の夜行列車でたどり着いた青森から始まるストーリーは、これまた情景が目に浮かんでくる。北へ向かうのは夜汽車が似合うのは、2曲とも共通なんだな。
そして極めつけは、長渕 剛さんの「僕のギターにはいつもヘビーゲージ」だ。前述の2曲に比べるとご存知の同世代諸氏はグッと減ってしまうかもしれないが、大好きな歌である。高校生の頃、熱狂的な友人に貸してもらったアルバムが『HEAVY GAUGE』だった。このアルバムは今も大好きな一枚で、傷心を綴った「Don’t Cry My Love」や「おいで僕のそばに」、「僕だけのメリークリスマス」などなど名曲ぞろいの傑作だ。まるで石野真子さんとのことを綴ったかのように聞こえる歌詞が心に突き刺さってくる。「僕のギターにはいつもヘビーゲージ」は東北ツアーを終えて帰ってくる列車で、これは夜汽車でない。昼間から夜へと経過していく風景を切り取って綴ったこの曲からは考えさせられることが多く、僕にとっての長渕剛さんはこのアルバムである。
とまあ、小中高校生時代のそれぞれを彩ったこんな北の歌たちを口ずさみながら、今日も仕事に励むぞ。
長渕さんのそのアルバムは1-2枚目のアルバムで止まっていた私はノーチェックでした。確認してみます!
甲斐バンドは、初めてレンタルレコード店で借りたのが、甲斐バンドストーリーでした、懐かしいです~!
返信遅れました。ぜひ聴いてみてください。A1からBラスまで、まさに捨て曲ゼロですよ。