「世界一幸せな動物」と言われるクォッカワラビーという動物をご存じですか?オーストラリア南部のロットネスト島に生息している、体長50cmほどの有袋類の仲間です。
このうっすらと微笑んでいるような表情から「世界一幸せな動物」と呼ばれています! 見ているだけでなんともこちらまでほっこりとさせられます。まぁ、人間が勝手にそう思って見ているだけで、当の本人は「笑っている」という意識はもちろんないのですが、口角が上がっている顔の作りのせいで、常に笑っているように見えるのです。
「笑う」というのは世界共通の幸せのシンボルのひとつであり、健康長寿とも関係があるように思います。元気な高齢者の方は、どこの国でも、皆一様に輝くような笑顔を湛えているからです。あなたの周りのお年寄りでも、元気な人はいつも笑っている、そんな印象をもったことがきっとあるのではないでしょうか。笑顔と健康と幸せはやはり切り離して考えることはできないですね。
しかし…日々仕事に追われる、昭和40年男世代にとっては、毎日を笑顔で過ごすというのもなかなか難しいことです。ふとした瞬間、街角のショーウィンドウや、電車の車窓に映る自分の顔に「こんな疲れた顔してたっけ?」と衝撃を受けることはありませんか? 頬はたるみ、口はへの字に垂れ下がって、「笑顔」とはほど遠い残念な表情になってませんか? 女性だけでなく、最近は男性でもアンチエイジングに気を遣うという人が増えていますが、なるべく笑って過ごすことによって、表情筋を鍛え、口角や頬を上に引き上げることにもつながると考えられていますので、ぜひ鏡を見ながら顔のストレッチをしてみてはいかがでしょう。
私は朝晩、顔を洗った後にスキンケア化粧品をつける際に、頬とあごの横、いわゆるホウレイ線を作ってしまうたるみを解消すべく、「あがれ、あがれ!」と言いながら、鏡に向かって、顔の筋肉を動かすことを意識しながら自分に笑いかけてます(笑)。傍から見ると気持ちわるい?かもしれませんが、そこは家の中ですから、躊躇せずに顔の筋肉を鍛えましょう!と、ここまではあくまでも「見た目」的な話しですが、実際、「笑う」ということが医学的に身体にもたらす作用・効果も実証されつつあるということで、一例を紹介しますと…。
昭和40年男ならもうほとんどの方がご存じかと思いますが、私たちの体内にはNK細胞(ナチュラルキラー細胞)という免疫力を高めるうえで重要な役割を果たす細胞が、50億個もあると言われています。どうもこのNK細胞の働きと「笑う」ことが密接に繋がっているようなのです。ひとつの医学的実験として成人の男女に漫才や喜劇などを鑑賞させてたくさん笑ってもらい、鑑賞前と後でNK細胞の活性を調べたところ、すべての人でその値が上昇したという結果もでています。なぜ笑うとNK細胞が活発になるのでしょうか? それは、免疫を司る間脳という自律神経の中枢に、興奮が伝わり、細胞を活性化させるという体内のメカニズムからきているのだそうです。
NK細胞は免疫細胞の中でも、極めて重要な存在です。笑うことでその細胞を活性化させて、病気を治す力を後押しする、病気になりにくい抵抗力のある身体を作ることができたらどんなに素晴らしいことでしょう。もちろん薬の手助けが必要な病気もありますが、薬だけに頼らず、もともと自分が持っている自然治癒力を高めるためにもぜひ「笑う」ことを心がけましょう! 映画やテレビを観て笑ったり、スポーツを観戦したり、もちろん楽しみながら走ったりと、「笑い」の源は日常にあふれています。ある調査では成人は一日24時間中ほんの20数秒ほどしか笑っていないとか…少なっ!
たくさん笑った結果は…
・血行がよくなる
・脳の働きが良くなる
・交感神経のバランスが整うなどなど…
上記のような効能はある程度実証されていますが、私自身は、細かいことにあまりこだわらず、自らが自然と笑えるような生活をこころがければ健康にもつながると単純に考えています!「笑う門には福来る」と言いますが、健康であればより幸福度もアップするというもの! 一日一笑で!