デジタル? アナログ? デジタル的なモノ集合〜大編集後記。

さあ、今日よりはしばし最新号のご紹介とさせていただく。昨日発売になったvol.54は、昨今もう耳にタコ状態ながら平成最後発行だ。次の元号になった時に、我々『昭和40年男』という雑誌名における“昭和”の持つイメージがどのようにシフトするのだろう。言葉の持つイメージや意味までもが変化することはよくあることで、それによってバリューが上がったり下がったりするのを僕は仕事柄いつも肌で感じている。が、元号の変化ってのは人生でも2度目の事だからまったく予想がつかない。vol.55を作りながら変化を見つめることにワクワクしている。

 

そんな平成最後の巻頭特集は、デジタル大革命とタイトルした。構成するセクションは4つ。モノ、音楽、ゲームとその他いろんなのを集めたエトセトラだ。モノのページが始まる前には、序章というか総論というかデジタルの歴史を4ページに渡ってサエキけんぞうさんのペンにより綴られている。これだけでも見応え十分だぞ。

 

続いてモノページはまず、このセクションの序章的にデザイン評論家として活躍なさった柏木 博氏のインタビューページがあり、続いてご覧いただいている当時のカタログを変態的に詰め込んだ8ページとなる。我が編集部が誇る詰め込み士の副編集長飯塚が、まさにその異名に負けずに詰め込んだ入魂の8ページだ。デザイナーから「そんなに入るかー」と言われながらも入れ続けた、飯塚の意地をどうか感じ取ってほしい。

 

それにしても当時のカタログは力がある。表現が自由だったことと、主役となっているプロダクトにも時代を変えてやろうというパワーがあったからだろう。そしてデジタル的な表現が随所に散りばめられていることから、デジタルがまさしく時代の最先端だったことが見て取れる。

 

我々編集部にとってなくてはならない存在の家電マスター、デザインアンダーグランドの松崎順一氏の膨大なカタログコレクションから、デジタルがなんらかのカタチで入り込んでいるカタログをセレクトしていただいた。今考えると決してデジタル技術では無いモノを紹介する表現にデジタルエッセンスが入っていることも、デジタル大革命の大きな要素なのだと編集部では企画の主旨を固めこのページが実現したのである。ぜひ、笑っちゃってください!!

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