明日の早朝、炎天下の鈴鹿サーキットに出かけるぞー。バイク業界の一大イベント『鈴鹿8時間耐久ロードレース』略して『8耐』じゃー。2000年からずっと続けていて、今年で12回目の取材になるということだから、ちょうどひと回りしたということだね。このメモリアルイヤー取材が、ちょうど46歳の誕生日にぶつかるのも、うーん、僕ったらなにか持っているな(笑)。決勝のゴール直後、花火があがる。まるで誕生日を祝ってくれているかのようにね。
ギンギラの太陽にさらされて朝から夜までがんばる取材は、とにかく過酷なものである。前日から取材に入り太陽にさらされ、翌日もそのままずっと太陽にさらされるのは、46歳を迎えるお肌によくないだろうなあ。ただ今年はこれまでに散々太陽を浴びていて、例年よりも気持ちに余裕がある。先日出かけた東海道徒歩の旅やイベントなどなど、今月に入っての土日はほぼすべて紫外線を浴びまくっているのだ。おかげで夏の日中取材独特の疲れが、ずいぶんと軽減されている。これほど下地をつくってからの『8耐』取材は初めてで、毎年ビビリにビビっている自分はいない。まっ、油断大敵じゃが。
レースってヤツは古今東西金がかかる。その金がドバドバと注がれていたいい時代がある。僕が行くようになった頃はずいぶんと下火だったものの、それでも最近に比べると華やかだった。去年は予選が決勝進出をかけるものでなく、グリッドを決めるものになったほどエントリーが少なくなってしまった。観客席も年々空きが目立つようになっていて、レースを闘うことにメリットを感じなくなってきているからだ。注目度の高いレースで善戦することがなんらかのPRになるからやるわけで、速く走りたいからなんてアマチュア精神やスポーツマンシップで参戦できるほど、お気軽なものじゃない。莫大な金がかかるし。かつては投資に見合う効果があったからこぞって参加したのであって、衰退の一途であることはこの状況では仕方のないことだ。
主催者は客を呼び込むのに必死だ。そこで去年投入されたメインコンテンツは、おっさんにはよくわからん女性アイドルグループで、今年も継続らしい。肝心のレースに金をかけずに、人寄せパンダにかけているような、長く追いかけてきた人間にはなんとも嫌な気分であるが、主催者の判断はこういうことなのだろう。去年の前夜祭で神聖なるサーキットで飛び跳ねる女の子たちを見て、ものすごく切ない気持ちになった。いや、必要ですよ、人が来るように仕掛けるのは。ただね、そのなんちゃらとかいうグループだけを追いかけてサーキットに来ている男の子の前で、どんなにいいレースをしたところでレースファンにはならないのは誰にでもわかることで、本質とかけ離れているでしょう。そんな舞台で命をかけて走るライダーたちの心中やいかに? ガラガラよりはいいのかなあ。
そんな愚痴を言ったりしつつ楽しみにしているのは、タメ年の友人である鶴田竜二が今年も参戦することだ。もちろん表彰台のトップを狙うとのことなんで、切ない気持ちを抑えて応援したい。それと先日僕らが主催する『Love the Earth ミーティング』でゲストで来てくれた高橋選手も優勝候補である。ミーティング終了後の別れ際「次に会うのは8耐の優勝記者会見だね」「はい」というやり取りをした。去年に引き続きの2連覇となるか? 楽しみであるが、2人はライバル関係じゃ。うーむ。
まっ、とにかく元気にいってきま〜す。