発売からまだ日が浅いから、今日も元気に最新号のご紹介といかせていただく。お正月ボケに加えて、三連休で波に乗れないなんてお嘆きの同世代諸氏は、ガツンとくる特集でそろそろ目覚めてくれっ。
今回の特集“男はつらいよ”は5つの章に分けて展開した。力石 徹をど頭に起用した、ブラウン管の中に見た究極に始まり、生き様から学んだ美学では昨日紹介した清志郎さんやショーケンを入れた。これに続いて第3章(その参)となるのが、時代を彩ったやせ我慢だ。このセクションが我が編集部のセンスの見せ所だと言いながら取り組んだ。
このセクションのトップバッターは『関白宣言』で、あの時のバッシングはなんとも気持ち悪かったから、当初より入れることにしていた。これに続いて、酒・タバコと持ってきたのだ。両方とも我慢しながらでも愛さなければかっこいい男にはなれないと取り組んだ俺たちだ。初めて口にした日からビールがうまいなんてヤツは稀だろう。タバコに至っちゃ咳が出るわクラクラするわでハードルが高かった。が、『探偵物語』の松田優作さんや『傷だらけの天使』のショーケンになるには不可欠だったし、エリック・クラプトンやキース・リチャーズのようにくわえタバコでギターを弾きたいから必死にしがみついた。
シンガーを目指して努力していた若かりし日、尊敬する先輩がウイスキーをストレートで呑んで、歌いながらタバコの煙を吐き出すとロッド・スチュワートみたいな声になれるとこれまたハードルの高いことを言われて、それでも憧れのしゃがれ声のために本当にやっちゃったりした。うーむ、ばかだ。
昨今、酒もタバコも遠ざける男たちが増えた。健康が気になる俺たち世代だからなおさらで、禁煙はもはやあたり前田のクラッカーになりつつある。こんな時節にタバコはつらいよのライティングを担当した小林は現在禁煙中で、その男が綴った本文は現在禁煙中の男たちには涙無くして読めない。そして喫煙者にとってもこの魂の叫びは、きっと溜飲が下がるはずだ。さあ、書店へと急げ!!