明日、72歳の男がサーキットを駆ける!!

左から2人目がキヨさん。ちなみにキヨさんの左が元世界チャンピオンの片山敬済さん。右がカワサキチームグリーンのコーチを務める藤原克昭さん

昨日の夜、11日発売の『昭和40年男 vol.52』を印刷所に託して、今日は三重県の鈴鹿サーキットに来ている。早いもので国内ロードレースの最高峰クラス『JSB1000』が今年も最終戦を迎える。その取材もさることながら、今回はものすごく楽しみなレースがプログラムされた。国内4メーカーのレジェンドライダーによるデモレースがプログラムされたのだ。このレースに、カワサキで大活躍したレーサーであり、数々の名車を生み出した開発ライダーも兼務したミスターカワサキと呼ばれる清原明彦さん、通称キヨさんがエントリーしているのである。

 

キヨさんは学年でいくと20個上で、もうかれこれ20年近くのお付き合いをさせていただいている。「ぜーんぜん問題ない」と無理難題や頼みごとを聞き入れてくれる。面倒見のいい方で彼を慕う者は多く、周囲にいつも笑顔の人たちが集う人気者である。そして、誰にでも思ったことを思った通りに口にする姿は、歯に衣着せぬという言葉が僕の知る男の中で最も似合う。

 

ちょっと余談ながら、ただ吠えているのを歯に衣着せぬとは言いたくない。熟考した末で言い放つ。しかも立場を忖度することなくだ。ネットでダラダラと考えのない批判を書き込んだり、酒の席でいない奴のことを言うのは気持ち悪いだけだ。キヨさんは相手が誰であろうと正さねばならぬ時に初めて、しかも代案までも含めて口にするのだ。そんな男にこそ歯に衣着せぬという言葉が似合う。

 

明日は各社250ccの市販車でのデモレースとなる。僕が心より尊敬するキヨさんの走りが楽しみでならない。デモレースとはいえ、キヨさんのレースを初めて生で見る。そしてもちろん、主役の『JSB1000』も楽しみである。明日は10周と20周の2レースで競う。先ほど予選が終了して、ヤマハで走る絶対王者の中須賀克行選手と今年復活したホンダワークスチームの高橋 巧選手がちょっと速すぎる感じだ。特に中須賀選手の早さは抜けていて、2分4秒571のコースレコードを出しただけでなく、異次元のタイムである2分4秒台を連発した。高橋選手もこれまでのコースレコードにもう少しの4秒945を出すものすごい走りを見せたが、中須賀選手の前では霞んでしまうほどだ。明日の決勝、1レース目は10周だからタイヤを気にせずに目一杯攻める超スプリントになるだろう。高橋選手はこのレースに全てを出すつもりで走るだろう。中須賀選手にやや余裕があるところをつかねばならない。一方、20周のレースはタイヤの消耗との駆け引きになる。いずれも2人のコンディションがいいだけに、シリーズ最終戦にふさわしいレースを見せて欲しい。ご興味がある方はこちらでライブ中継があるから楽しんでいただきたい。タイムスケジュールはこちらからどうぞ

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