スズキ・カタナふっかーつ!!

昭和55年のこと、ドイツのケルンで開催されたモーターショーでスズキが世界に衝撃を与えた。斬新すぎるデザインは、ブームに沸くバイク乗りたちに初めてデザイナーの名を覚えさせた。ハンス・ムートは日本刀をモチーフにしてデザインを起こし、そのままブランドに『KATANA』と冠されたのだった。

 

俺たちはこの翌年が高校入学で、バイクに興味を持ち16歳を待った昭和40年男は多いだろう。そんな同世代諸氏に『GSX1100S KATANA』は鮮やかな想い出であり、遠い憧れだっただろう。デザインだけでなかった。走りでも世界を凌駕して、その後ビッグマシンによる最高速をめぐる争いがメーカー間で激化した。日本が誇るバイク文化において、大きすぎるエポックモデルである。あれから40年近い時を経て(俺たちも歳取るはずだね)同じ舞台、ドイツのケルンショーで去る10月2日に披露された。現代の技術を盛り込んで『KATANA』が復活を遂げるのだ。

 

デザインの世界が好きな僕は、国内4メーカーのデザイナーたちの多くと仲良くさせてもらっているから、少しだけうるさくものが申せる。いいデザインとは時代にへこたれない耐久性だ。僕がデザインの良し悪しをジャッジするときの基準にしている。『KATANA』はまさにこの言葉がハマる古さを全く感じさせないデザインで、今も大切に乗っている愛好家が多い。世界に与えた衝撃は40年近く経た今も変わらないのである。

 

メーカーからのリリースによると、来年春にヨーロッパを中心に販売を開始するとのこと。これは楽しみな1台である。現代の走りと秀逸なデザインのマッチングは、新しいファンを作り出すことだろう。しばらくバイクから遠ざかっていたという我々世代には、今一度の青春を取り戻す存在になるはずだ。何かとストレスが多い我々世代に、バイクは最良の緩和薬である。当時のブームで中免しかないという方も多いはずだが、これを機に大型(今は教習所でラクチンに取れる)を取得してチャレンジしてみていかがだろう。新しい仲間と、キラキラと輝く風を手に入れられるバイクの世界。僕はおっさんたちに自信を持ってオススメする!!

 

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3件のコメント

  1. バイクは疎いのですが、カタナのデザインはBMWを設計してたハンス・ムートさんだとウン十年前のタミヤニュースで学んでました。当時の1/6のキットを持ってるのですが、今のバイクは4輪と一緒で車高が(ハンドルの位置も)高いんですね。やはり安全性や何やらが関係しているのでしょうか?
    ※ヘッドライトは”隠しライト”でなく初期のバージョン?

  2. 国内向けで、メーターバイザーを外しティラータイプ(耕運機みたいな)のセパハンに換えられ、刀文字のステッカーは工場出荷時には貼れない(指導が入った?)ため販売店で買ったオーナーに手渡しされる…今じゃ考えられないけど、そんな産みの苦しみを経て何とか何とか国内販売されたGSX750S KATANAを、近所のスズキ自動車販売店(田舎だったから、そのくらいの規模じゃないと展示車両がなかった)に観に行き、図々しくも跨らせてもらって「スゲーー!サイドカバーでニーグリップするんだ!スゲースゲー!」って衝撃を覚えたことが昨日のことのように思い出されます…。
    “刀狩り”とか数々の武勇伝?も持つ伝説的なバイクなだけに、昔を知る人は色々思うところもあるかもしれませんが、編集長の言う通り、このモデルを切っ掛けにまたバイク熱に火が付く昭和40年男世代が増えるといいですね!
    バイクって、本当にアンチエイジングというか、若返りに効くと私も思います!!

  3. ちょっと前に流行った「脳トレ」の川島教授によると、バイクは脳を活性化させてアンチエイジングに効果有りだそうです。
    若くありたいならバイクに乗るべし。
    と、そんな理屈つけなくても楽しいんだなバイクは(^O^)
    みんなおいでおいで~&戻っておいで~。
    昭和40年男ツーリングクラブ作っちゃお~ぜ~!

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