ネット販売と書店。

書店の数は減る一方で、紙媒体の売り上げの低迷ばかり報じられている。が、僕らに出版人にとっては未来永劫大切な勝負の場所である。僕は雑誌を含めて本を探している時間が大好きだ。ちょっとした知の旅にもなるし、そこで偶然出会った本が人生に潤いや影響を与えてくれることが多々ある。

 

ネットで手に入れる便利さはもちろん知っている。が、発行する立場ゆえ理解に苦しむことがある。『昭和40年男』はネット販売では早くに売り切れになることが多い(えっへん)。そして売り切れになるとプレミアムが付き始める。ここでいつも「ちょっと待ってくれ」という気持ちになるのだ。書店さんにはまだまだ在庫してあり定価で買える本が、中古では堂々と高値がつく。古今東西、モノの価値というのは変動するものだが、それを限りなく透明にしていくはずのネットでは高値で表示されているという、なんとも摩訶不思議な現象がちょくちょく起こっている。

 

一定の期間が過ぎると書店からも姿を消すが、会社にストックがあったりもする。もちろんこれらは定価で販売することができて新品だ。超プレミアが付いている号はさすがに編集部の保管分しかないが、以下はウチのオンラインショップで買えるので買い損ねたかたはぜひっ。

 

vol.43/特集・俺たちの死生学/2017年6月号
vol.49/特集・俺たちの憧れた未来/2018年6月号
vol.50/特集・俺たちを虜にした昭和洋楽/2018年8月号
vol.51/特集・俺たちを育んだ熱愛/2018年10月号
中年男のカラダと健康(下)/2016年12月号増刊
夢、あふれていた俺たちの時代/1986~88年編/2018年3月号増刊

 

な~んて、かなり商売っ気の強い今日になってしまった。でもね、僕の悔しい思いはご理解いただきたい。話題の『昭和プロレス大全』も、社内の分は出払ったけど書店さんにはまだまだあるんだよー!! 上記の写真は上野アトレにある明正堂さんの昨日の棚だ。ねっ、しっかりと置いてあるでしょ。同じくプレミアが付いている『夢、あふれていた俺たちの時代』のvol.4とvol.5も在庫してくれているじゃないか。そしてこの棚、僕には当然ながら涙ナミダである。近くにお越しの方はぜひ覗いていただきたい。

 

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