さあ、いよいよ今年も押し詰まってきた。って、それはちょっと大げさかな。とは言え、6枚綴りのカレンダーはもう残り2枚となった。そういえば、ひと月少々前に僕は53歳になっちまった。ちょうど前日が「浅草秘密基地」で、53歳を迎えた午前0時をその舞台であるショットバー「FIGARO」で迎えたっけ。それ以外は特に祝うこともなく、ケーキなんか食うわけでなく、仕事まみれで過ぎ去っていった。50過ぎたのだから、誕生日は忘れたままで年齢を止めちまえばいい。とか、おいくつですかと聞かれたら「いっぱいです」と答えるのもいいね。
東京は昨日の暑さはなく、まるで9月に入ったことを知らしめるかのように涼しい。セミの声もピタッと止まり、この締め切り後に夏を謳歌しようと思っていた僕にはちょっと寂しい。酷暑だ、異常気象だと言われ続けた夏だけど、こうしてきちんと秋の気配は忍び寄る。今後は台風や大雨が心配な列島である。用心しましょうね。
さて本題。9月は歌になりやすい月だ。夏が終わり恋も終わり、秋の長雨がそれを流していく。セミの喧騒から秋の可憐な虫たちの合唱に変わり、緑が少しずつ弱々しくなる。などなど、9月の微妙なグラデーションが作家たちの創作意欲を刺激するのだろう。英語にした時の “セプテンバー” も歌詞と相性がいい。オクトーバー、ノーベンバー、デッセンバーと4ヶ月続く “バー” シリーズの中でも抜けていい。余談ながらリメンバーも歌詞にはノリがいいですな。そんなセプテンバーの名曲といえば。
ズバリ、さっきからこいつを書きながら、太田裕美さんの『9月の雨』と竹内まりやさんの『September』がジングルしている。これね、2曲とも作詞が松本 隆さんなのだ。阿久 悠さんに匹敵するほど、僕ら世代には影響が大きい言葉のマジシャンだね。そして2曲とも夏に燃えた恋の相手の心変わりがテーマで、実力のあるシンガーによって見事にその詞の世界を作り出している悲しい歌ですな。
転じて海の向こうからジングルされるのは、アース・ウインド&ファイアーのご存知「September」だ。日本じゃ寂しい月だってのに、向こうじゃ全くお構いなしだ。9月の、しかも期日指定の21日に恋したらしく、さらに12月になってもラブラブなんだよってどこまでハッピーな自慢話なのだろう。うーむ、このすさまじいまでの違い。まあ、偶然でしょうが、9月と聞いてパッと出てきた3曲だ。みなさんはどんな曲が思い浮かぶ?
そして…カーナビのない時代
「くちびる噛みしめタクシーの中で
あなたの住所をポツリと告げた」だけで
目的地へ連れて行ってくれた昭和の運転手さんも素晴らしい!
オオサカ☆ヤザワさん、さすがのコメントです。3コーラス目の入りはホントかっちょいいですよね。プロの作家ですな。
タクシーの運転手さんも昔はプロばかりだったのですが、最近はほとんどいないようですね。たまにしか乗らないけど、乗るたびうんざりします。
太田裕美先輩の『九月の雨』に一票!
3コーラス目、入りのダイナミックな曲展開からの〜
「季節に褪せない心があれば…」
グッときます。
筒美京平さんも天才!
すみれSeptember loveですね!
あ、もちろん一風堂のヤツ。
最近、一風堂って言うとみんなラーメン屋だと思っちゃうんで困ります^_^
CMで、ブルックシールズが踊るの最高でしたよね!ブルッキー好きだったなぁ。
そうですね、日本にも9月の恋歌ありました。