副編の小笠原に
「両者に取材依頼をかけてくれ」
ここでプライオリティをつけて、
断られたらこっちというのは時間的に避けたかった。
進められる企画はとにかく前進させたい。
それにシーズンが後半へ入っていくと、
ピリピリしてそれどころじゃないという恐れもある。
「両者ともOKだったらどうするんですか」
「1人当たりのページ数を減らして、2人とも掲載するからそれならそれでいいよ」
うーん、カッコイイ (ホントか?) さばきだ。
さらに
「じゃあ頼んだぞ、仕切っといてくれ」
とホン投げる俺に、
「くそーっ、俺だって作業がめいっぱいなのに」
そう心の中で何度も叫びながらも、
ぐっとこらえる小笠原なのだ。