リコピンたっぷり! ~驚愕のフルーツトマトが美味すぎる~ の巻

今年の春のこと、連れ合いの友人から『ブリックスナイン』という群馬県産のトマトをいただいた。5月くらいまでの短い期間が旬という貴重なトマトだそうだ。ブリックス(BRICS?)ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ共和国とは関係なさそうだけど? 不思議な名前と思ったら、Brix(ブリックス)値=糖度、が9(ナイン)度以上あるトマトということからついた「商品名」なのだそう。なるほど、知れば納得のストレートなネーミングだったわけか(笑)。とにかくひと言で言うなら「うまい!」今までの人生で食べたトマトのなかでいちばん「うまい!」のだ。

で、このトマト新しい品種?と思いきや、実は品種そのものは「桃太郎」や「ファースト」という従来の一般的に出回っているトマトで、その栽培方法の違いで驚くべき味のトマトを作りだしているのだとか。他にフルーツトマトと言われているものも、品種改良ではなく栽培方法を変えただけのものがほとんどだというから驚きだ(ただし一部、フルーツトマトとして改良された品種も存在するようだ)。こんなおいしいトマトの存在を知らなかったなんて…。まさに青天の霹靂とはこのこと。この驚愕のトマト、ブリックスナインに限らず、きっと美味しいフルーツトマトはたくさんあると思うので、ぜひ近くのスーパーなどで探してみてほしい。

トマトと言えば、その成分である「リコピン」が身体によいと言われているが、ジュースのパッケージなどにもその名称が記載されているので、知っている人も多いだろう。抗酸化作用というのがひとつのキーワードになるのだが、リコピンはこの抗酸化作用を持つカルテノイドという天然色素の一種が豊富に含まれているのだ。あのトマトの赤い色こそが、その嬉しい作用を持っているらしい。悪玉(LDL)コレステロールを減少させ、ダイエットにも効果があると聞けば、メタボが気になる昭和40年男諸氏にもぜひ積極的に食べてもらいたい野菜の代表格と言えよう。しかしこのトマト、意外と苦手な人も多いのでは? 私自身、もちろん嫌いではないが、今までは積極的に買ってきて食べるというほどではなく、サラダなどの彩りに入れる程度のお付き合いだったから、これからは意識してたくさん食べるように心がけるつもり! 昔から身近な野菜のトマトだが、今市場に出回っているフルーツトマトは、昭和40年男たちが子供の頃に食べた、ちょっとすっぱいあのトマトとはまるで違うから、ぜひ今まで敬遠していた人もチャレンジしてみて。

トマトって8,000種類もあるらしい!

ちょっと調べてみたところ、トマトは世界中でその数なんと8,000種以上もあると知ってびっくりしている。そのうちの120種ほどが日本で栽培されているそうだ。そのなかで現在最も市場に出回っているのが前出の「桃太郎」で、もともとは大玉(150g以上)の品種。この「桃太郎」などを小ぶりに作って、ミディトマトと言われる中玉(40~150g)サイズにして糖度を上げたものが一般的にフルーツトマトと言われているもののひとつであることを今一度説明しておこう。

その栽培方法は、「極限まで水を与えない」などと言われていて、トマト虐待?! なんて思ってしまうのだが、これによって栄養価も糖度も凝縮されて、身体によいおいしいトマトになるということなので、そうと知ったからには、作った方の苦労とそれに耐えて育ったトマトさんに感謝しながらたくさん食べたいものだ。多くのフルーツトマトはそのままでとてもおいしいので、生で食べることをすすめているが、トマトのリコピンは、生で食べるよりも油などで調理した方が効率よく身体が吸収できるとも言われていて、そのまま食べるのが苦手という人には嬉しい話。ぜひトマトソースにしたり、他の食材と一緒に炒めたりして食べてみてはいかがだろうか。たとえ炒めたりスープにしたりしても、その酸味がどうも好きではないという人でも今日ご紹介したフルーツトマトなら大丈夫かもしれないですよ。普通のトマトに比べてあのぐちゃぐちゃ感が少なく「実」がしっかりしているので食べやすいのは間違いなし。あの種の部分のとろっとしたところが嫌いという人も、これが同じトマト?と思うほどの違いにきっと驚くことでしょう! ちなみに、糖度の高いトマトは水に沈むそうなので、心配な人は食べる前に確認してみては?

甘いトマトは太るんじゃない?

ちょっと待って! 食べやすくても、その高い糖度はダイエットには向かないんじゃないの? という疑問を抱く方もいらっしゃいますよね? 糖度の低いものよりは「糖質摂取」という観点から考えると確かにたくさん食べると取りすぎてしまうことになりますが、フルーツトマトは小ぶりなので、大きな普通のトマトを1個食べるなら、小さめのフルーツトマトを1個食べるということで特に問題はないはず。そして効果的な食べ方としてもうひとつ。トマトのリコピンは、朝よりも夜摂取するほうがいいそうなので、ぜひフルーツトマトを夕食の一品に加えてみてください! これで悪玉コレステロールが下がれば万々歳! 来年の健康診断はバッチリかも? 

 

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