今宵は読者の集い『福岡博多秘密基地』が開催される。いつも僕の出張に合わせてセッティングいただく幹事会の皆様、そして予約いただいた皆様には恐縮しきりである。ありがとうございます。さて、今回の出張はなんだということになると20年間に渡って奮闘を続けてきたイベントの記念開催なのだ。
1998年4月19日早朝。僕は複雑な気持ちで大分県のSPA直入にいた。『カワサキコーヒーブレイクミーティング』と名付けたこのイベントは、華美な演出は一切なしでカワサキを愛するユーザーに語らいの場を提供しようというコンセプトだった。語らいにはコーヒーが必要だろうと、振る舞うことだけがサービスといえば唯一のサービスだ。と、そんなイベントに人が来るのかと半信半疑だった。加えて、僕が作っているカワサキの専門誌『カワサキバイクマガジン』がカワサキとの共催という立場を取らせてもらったからさあ大変。つまり、集まらなかったら僕らの責任という構図だ。その長を務める僕の胸のうちはご理解いただけるだろう。
準備を済ませて待つ僕に、遠くからバイクのエンジン音が届いた時のうれしさったらない。その後に続く、イベントを得意とする会社へと成長していくキックオフでもあり、その後多く引き受けることになったMCの仕事のデビューでもあった。このMCも極めてラフに始まったもので、イベントの最後にじゃんけん大会と記念の集合写真を撮影するために仕切るというものだった。カワサキの担当者から「北村さん、お願いします」とマイクを渡された時に尻込みせずに引き受けたことが今に繋がったのだ。おかげで、上手い下手は別にして物怖じせずにどんなイベントや人前、電波でもしゃべれるのだからよくよく考えればありがたいことだ。
今年は20周年を記念して全国各地で開催を続けている。その中でもやはり、第1回会場となったSPA直入への凱旋はうれしいったらない。その記念すべき開催が明後日、24日に行われるのである。今僕が強く誓っているのは、どんなにこみ上げてきても涙腺を決壊させることなく我慢することだ。そして、皆さんに沢山の笑顔を作れるように目一杯の力を込めることである。『昭和40年男』読者の参加も自由だから、お待ちしてまーす。