あるイベント仕事の前日のショットで、1時間弱のわずかな時間ながらまるで休日をもらえたようなリラックスができた。準備や持ち込んだ仕事が思ったより早く終わり、宿の夕食までちょっとした時間の隙間ができた。こいつを逃さない獰猛な僕だ。ビールを買い込んで特等席を探す。優しい潮風に吹かれ、傾いた太陽の陽に照らされながらプシュッと最高の音を聞き、待ち焦がれた喉に流し込んでやるともうこの上ない至福である。なんでこんなにうまいのだろう。ビールってのは気分やシチュエーションによってその味が大きく変わるから、いい仕事をしてから呑むのが重要だ。そして健康でなければならない。よき人生がうまいビールを連れてくるのだ。
思えばこれまでどれだけの量のビールを平らげてきただろう。尿酸値が気にならなかった頃の僕はビーラー(!?)で、いつまでもどこまでもビールだった。「よくお腹いっぱいにならないね」と言われるほど、そして人が気持ち悪がるほどのビールを平らげたものだ。つまみをほとんど食わずにひたすらビールを飲み続けるのだから我ながらすごかった。
好みのビールは時代によって大きく変わった。入門時は大人のふりしてキリンラガーがベストなんて言っていた。やがてドライブームに乗っかってアサヒを求めるようになった。その後、混ぜ物がないビールこそビールなんだと美味しんぼのごとくうんちくを語るようになり、サントリーモルツ時代が到来した。この時代が最も長いかもしれない。そしておっさんになり僕はまたもや指定銘柄を変えて現在に至る。今僕が愛しているのはズバリ黒ラベルだ。箱根駅伝メインスポンサーの影響と、サッポロというメーカーによるところも大きい。メーカーと言うより名ゼリフの「男は黙ってサッポロビール」だな。黙って男を生きていく価値に深く頷くおっさんは、黙れないながら黒ラベルを愛す。
キリンに始まり、アサヒ、サントリー、そしてサッポロへと渡り歩いてきた。その旅によって国内主要メーカーを制覇したのだ。ただ、どんな時代にもここぞという時は清水から飛び降りてプレミアムなエビスというのは変わらない。写真のようなシチュエーションだとやはり濃いテイストでうなづく昭和40年男である。
地域がら、時代、晩酌してる親父の姿…
いろいろ背景は有りますが、
ビールといえば、やはり、キリン。でしょうか。
酒屋で配達のバイトしてる時に、(ビールの)空瓶を回収してましたが、キリンvsその他で分別して回収しながら、キリン王道を感じてたあの頃です。
そうなんですよね、キリンはビールの王様です。