久しぶりに家に帰って、たまった新聞に目を通していると、気になる記事を見つけた。タイトルは極々シンプルに“キャンディーズの曲”とあり、リードには「スーちゃんが亡くなり、あらためて脚光を浴びるキャンディーズ。あなたが好きな曲は?」とある。すごーく気になるよね。ソッコーで開いてみるとランキング企画だ。わかっているねぇ、俺たちみんな『ザ・ベストテン』世代なのさ。
ちなみに4月29日にここで書いた僕のランキングは、
1位 『アン・ドゥ・トロワ』
2位 『年下の男の子』
3位 『夏がきた』
というセレクションだが、編集部の足立によると
1位 『哀愁のシンフォニー』
2位 『ハート泥棒』
3位 『わな』
と、まったく異なるセレクトと、なんとも通っぽい構成に驚かされた。新聞社の企画では一体どうなるのか? シングル18曲を対象にしてのアンケート形式ランキングだそう。ドレドレ?
1位が『春一番』。うーん、なるほど名曲ですな。2位が『微笑み返し』。ふむふむ。3位に『年下の男の子』。ははーん、そうですか。N数が大きいとこうなるのですな。僕のベストワンである『アン・ドゥ・トロワ』は8位で、足立のベストワンである『哀愁のシンフォニー』が9位と、仲良く並んでいたよ。売り上げベストテンも掲載されていて、1位は『微笑み返し』。2位は『わな』。3位は『やさしい悪魔』となっていて、解散に向けての盛り上がりを感じさせる。しつこいが僕のベストワンである『アン・ドゥ・トロワ』は6位で、足立のベストワンである『哀愁のシンフォニー』が8位と、ここでも近いところで拮抗していた。
記事には当時の担当プロデューサーのコメントが出ていた。解散コンサートへ向けての練習する姿勢について「あのころの3人の表情はアイドルでなくて表現者になっていた」と。また記事中ではキャンディーズという存在について「かわいかったが特に美人だったわけではない。歌もダンスもできたが、抜群にうまかったわけではない」としていて「歌でもコントでも一生懸命演じるひたむきさが魅力だった」とある。なんだかひたむきというステキな言葉を久しぶりに再確認した。大切な姿勢だな。僕もね、ひたむきに本をつくろう。大ヒットという奇跡はそうして起こるのであって、偶然で起こるものではないのだ。