スズキが125ccのブランニューモデルをリリースする。その発表会に出かけてきた。本日情報解禁で各バイク関連サイトにガンガン上がっているから、興味のある方は検索されるといい。メーカーサイトではこんな風に賑わせてる。
このクラスの発表会に行くたびに僕は腹を立ててしまう。このクラスは世界中で大きな需要があり、メーカーは次々に魅力的なモデルを打ち込んでくる。国内でも需要は高まっていて、各メーカー個性的なモデルをラインナップしている。このクラスはまず何と言っても気軽さが良い。軽くてスイスイと行くから通勤通学や買い物などに最適でありながら、燃費がよくてそこそこ速いからちょっとしたツーリングだって十分に楽しめる。でっかいバイクをブイブイ言わせてというほどでない方々には、こんなにいいコミューターはない。もっともっと売れていいクラスなのだが、高い壁がある。
日本のバカバカしいとしか言いようのない免許制度が立ちはだかる。すべての国とまでいかないが、ワールドスタンダートとしては125ccクラスまでのバイクは日本で言うところの原チャリ免許で乗れる。四輪にもれなく付いてくるアレだ。が、日本では原付二種なるクラスが125cc未満までと、原チャリ免許(原付一種)と区分されるのである。国内のバイク4メーカーはそのまま世界シェアを上から握るメーカーだ。そのお膝元でありながら、世界規模では需要がほとんどない50ccが誰でも乗れるクラスなのである。世界で需要がないのに排ガスや騒音などの規制が厳しくなるばかりだから、メーカーの本音としては作りたくないだろう。現にヤマハは作らなくなり、ホンダのバイクにブランドを貼っ付けて売っている。かつてはビジネス史上で稀に見るほど熾烈な販売合戦を繰り広げたのに、あっさりと手を組んだ。
郵便や新聞、最近ではありとあらゆる食物が原付で自宅に届けられる時代だ。50ccが日本の社会インフラを支えていると言っていいだろう。これが125ccクラスでできるようになれば、仕事の効率はどんなに上がるだろう。逆に50ccなんて時速30キロ規制や二段階右折を強いられたりチャリンコより遅い。公道最弱のコミューターだと僕は思っている。これで生活インフラを支えろというのだから無茶な国である。
ホンダ・スズキに提言だ。50ccから撤退してくれ。危機にならなければこの制度は変わらない。50ccが生産されなくなれば、困り果てて原付二種の撤廃を決断せざるをえない。つまりワールドスタンダートな四輪免許付帯・筆記試験のみの免許で125ccまで乗れるようになる。ハードな着陸だがこれしかないように本気で思う。もちろん社会インフラを担っているわけだからその責務としてないのはわかる。とはいえ、苦労を積み重ねながら生産を続けてくれているのは悔しく思えてくる。と、強く憤ってしまうから、もう125ccクラスの発表会に行くのは辞めにしたいと思っている今日だ。